サターン聖の策略にハマり自我を失ってしまったくまの復活路線について。革命軍や海軍も止める事が出来ずにエッグヘッドへとやってきたくま。ボニーを見事に救い最後は親子揃って脱出。ルフィ達と同行し次の島エルバフへ。自我を戻す展開が濃厚に
お父さんも元気にしてくれる
エッグヘッド編では少し後味が悪いまま持ち込んでしまった課題。
マリンフォードでの異変から始まり新世界編でも長らく回収されないまま引っ張られたバーソロミュー・くまの容態。
ワンピースと言えば悲惨な過去を持つキャラが多いのも特徴。それを乗り越えて生きるキャラ達に心を動かされてきた。そんな中でもくまの過去は格別だった。終始世界政府に人生を絡みとられ、大成な人をも奪われた。
娘のボニーだけはと必死に奔走し、最後は自身の人格すら天秤にかけて世界政府と取引をした。
結果的にボニーは完治したが、自身はスクラップ状態。嫌いである天竜人の最強奴隷として堕ちた。
しかしながらエッグヘッドでは娘のピンチにかけつけ元凶であるサターン聖に一撃見舞った。
ヘイトが溜まりすぎていただけに爽快なストーリーへと昇華した。その後は再びスクラップ状態となったがルフィ達、ボニーの力もあってエッグヘッドから連れて逃げ出す事に成功。
既に良ストーリーではあるが、最後の難題『くまが人格を取り戻す』ルートまで持ってこれれば最高である。読者の興味もその一点であろう。
1134話では天才ベガパンク(リリス)より非情に頼もしい発言が飛び出した。
ボニー
リリス!!じゃあ待ってたらあたしのお父さんも元気にしてくれる?
リリス
勿論じゃ!!ボニー
ある程度予想出来た展開かもしれないがベガパンクは世の中の不可能を全て解決してしまう天才。難病で死に至る青玉鱗さえも治療してしまい、人格の摘出や完全機械化などその科学はほとんどをクリアしてしまう。
エッグヘッド編のエピソードを読み進めていく中でもベガパンクならくまの人格を取り戻せるんでは?と率直に感じた者も多いだろう。
今回の発言で完治へのルートが確約されたと言っても良い。世界政府自体を討ったわけではないが元凶のサターン聖も消滅し晴れてハッピーエンドとなりそうだ。とは言え回想編でくまの人格を消す装置のレバーを握った時のベガパンクの号泣も気になる。完璧に直せるルートがあるのであればここまで泣かないだろう。もし直ったとしても何か制限は残りそうだ。
まだ少し早いがベガパンクの麦わらの一味との同行はエルバフまでではないだろうか?
研究施設の立ち上げとくまの復活。政府から身を隠しながらここで過ごす事になりそう。
それに伴ってボニーやくまの同行もここまでだろう。くまの復活を優先してボニーもそれに寄り添う展開になりそう。既に『水平線』を一緒に見るという約束は果たしているが自我を取り戻して改めて海に出るのではないか?
エッグヘッド〜エルバフではルフィ(ニカ)とくま親子の関係はさらに深まった。ここで別れても最終決戦では再び手助けをしてくれるかもしれない。ニキュニキュの実の能力による移動術は魔法陣にも匹敵する性能。ルフィ達がどこにいても瞬時に駆けつける可能性を秘めている。
それにしてもこれまで24歳のボニーが主戦だったが能力解除された12歳の少女ビジュアルが板についてきた。くま、ボニーとのストーリーを知った今ではこちらの方がしっくりくるし一味に馴染んでいる。
くまが自我を取り戻す?複製人間クローン
ここからはエッグヘッド編終了時点での考察。
科学の最先端未来島では様々な技術の応酬が繰り広げられた。代表格は最強の人類とまで称されたセラフィム。
序盤〜中盤は取り扱いと大きかった。
そしてエッグヘッド編で推されている【クローン】という要素。ステューシーがミス・バッキンのクローンである事が判明し、ここがピークかと思われた。
しかしながら【第一号】とされている事で他にもクローンがいるのでは?と尾を引いている。
【第一号】と称されるからには他にもクローンが現存するのかもしれない。ステューシーがCPに潜入していたってだけでもストーリーとしては抜群に面白いが他にもクローンが潜んでいるという布石にも思える。
そんな中で始まったくまの過去編。ジニー、ボニーといった重要人物が【クローン】要素に関わってくると期待が高まった?
頂いた意見の中でも有利とする声が多かったが空振り。ミスリードとまでは言えませんがまた別の所で絡んできそう。
ワンピース作品におけるクローン技術と言えば真っ先に思い浮かぶのが【ジェルマ】
培養液に満たされたカプセルには同じ顔の兵士が。
いずれも優れた兵士のコピー。
死を恐れず裏切らぬ様にプログラムされ自身がクローンだとは知る由もない。
20歳の兵士を作るのに要する期間は5年
効率的に軍団を作る為の地下組織。ジャッジの技術は確か。
ご存知の通りこのクローンを可能にするのが【血統因子】という技術。
MADS在籍時にベガパンクが成したもので世界政府はこれを危険視してベガパンクを逮捕。その後MADSは政府に買収された。
ジャッジは政府の手から逃れ1人で研究を続け確立した様。
エッグヘッド途中で判明した情報。
ミス・バッキン・ステューシーのクローン
【ステューシー】がMADSのクローン実験成功第一号
バッキンの血統因子を元に作られたものだがどうやってMADSに渡ったのかは不明、提供したものか?バッキン自体がMADSに在籍していたか?
クローンを作られたとなるとバッキンの身体も何か特殊なギミックがあるのか?
それにしてもあまり感情や自我の無いジェルマ兵士と比べると雲泥の差。普通の人間となんら遜色ない。
ちなみにMADSの結成と解散については時系列が明かされていない。22年前時点ではベガパンクが政府の科学者として在籍しているのでそれ以前になるだろう。ここら辺がややこしい。
過去編ではなんとも意味深な会話も繰り広げられている。くまは人間として生まれながらも人間らしさを奪われて空っぽに。ステューシーは本来生命を受けてはならない科学の賜物。しかしながら人間らしさを発揮している。
開発にあたっているベカパンクも皮肉を放つステューシーに対して人間だと諭している。ステューシーを作るにも当然経緯があったのだろう。
この技術があるならば【自我】というものを取り出し保存しておく事や複製する事も可能なのではないか?
ステューシー
ベガパンクの味方。歓楽街の女王としての顔を持ち、CP0ですら隠れ蓑だった。
ここまで来ると彼女の本当の素性は誰もわからない?
怪しい立ち振る舞いに二重スパイとしてベガパンクすらも裏切るなんて説も。
しかし蓋を開けてみればルッチの不意打ちにしっかり反応しその身を犠牲にしてベガパンクを守った。ボディガードとしては申し分無い動き。
とは言えその代償として身体を貫かれ重傷を負った。序盤の攻防では見事にルッチとカクを出し抜いて眠らせまたがここではルッチから報いを受けた形。
憎悪にも満ちた表情でステューシーを睨んでいたルッチからすればしてやったりか。
しかしまだステューシーの見せ場は残っていそう。これだけ献身的な動きを見ればベガパンク脱出の切り札として期待出来そうだ。過去編でもチラッと出た事でより期待が高まってきた。
記憶の重さ
【記憶の重さ】1072話のタイトル
人は死後21gの質量を失う
つまりそれが人の魂の重さ
見える筈のない痛みを存在させ
他人にそれを押し付ける
なんとも意味深。いやよくわからない‥天才ベカパンクの行き過ぎた科学力。
ここでくまの記憶を取り出す事を懇願し、実際にそれは保存された。それをボニーが見つけてしまった事で物語は進展したが、ベカパンクの語る【21g】がなんとも重要な意味を持つと推測出来る。
並外れた抽出力を誇るニキュニキュの実であれば自身の脳を取り出すというオペに近い様な所業も可能なのではないか?
加えて執刀医は世界最高峰のベカパンク。どうしても期待せずにはいられない。やはり最初からくまは助かる手筈だったのでは?
また、エッグヘッド島にはパンクレコーズなる巨大かつ無限のデータバンクがある。
容量自体も驚きではあるがあくまで悪魔の実によるもの、注目は脳と本体を切り離せる技術。
医学と科学をどちらも極めていないと体現できない成果。
【脳はいつか人類で共有出来る】
と未来の展望も話してくれたベガパンク。
これらを考慮すると改造手術によって失われたくまの人格も何処かに保存されているのではないか。
6体のサテライトについても性格を分離していますしエッグヘッド島内にあってもおかしくはない。
一時的に人格を失くしたのも世界政府や海軍を欺く為?
【くまお前は一体何を見てきた?】
一見悲しく思えるドラゴンの問いかけですがマリージョア深部で見てきた天竜人の様子やそれを警護する海軍の情報なんかもバッチリと送信されてエッグヘッドに集約されているかもしれない。(セラフィムや旧パシフィスタも映像情報収集のギミックが詰まってるのではないか?)