歴史的な転機となる38年前のゴッドバレー事件。偶然居合わせたかに見える大物達だが全ての糸を引いていたのは世界政府であった。エルバフ世界政府加盟を目論むハラルド王の想いは予想外の方向へ。意外なキーマンとなったのは新世界前にシャボンディ諸島で登場したシャクヤクであった。
前回のポイント |
ロックス海賊団44年~42年前までの活動と成果 |
ハラルド王と世界政府の溝は更に深刻化 |
銀斧、グロリオーサがロックスの一員として登場 |
ガープが巨人族の海軍入団とエルバフ世界政府加盟を進言 |
ハチノスにシャッキーのBARが開店 |
ハラルド王に五老星より世界政府加盟の条件が提起される『ロックスを殺せ』 |
海賊団結成から2年間でロックス海賊団の基盤は固まっていた。チームワークこそ欠けるが既に判明している大物達も出揃った。あとはシャクヤクがどうなるか?
シャクヤク | |
通称 | シャッキー |
年齢 | 62歳 |
現在 | ![]() |
44年前 | ![]() |
約44年前に九蛇海賊団の副船長として活躍。既に船長のグロリオーサを凌ぐ人気があった。世界中にファンを持ち、後の海賊王ゴール・D・ロジャーの心をも掴んだ。単なるファンという領域を超えてロジャーは確かにシャクヤクを追いかけていた。屈強な九蛇海賊団を襲いシャクヤクの身柄を奪おうとしていた。
ロジャー以外の船員達も一様にシャクヤクに目を奪われる中で唯一レイリーだけが関心を示さなかった。
グロリオーサの退団以降は船長に昇格して九蛇海賊団を牽引。しかしながら42年前突如、その座を降りた。
やって来たのは海賊島ハチノス。ロックスの本拠地だ。
悪党達はシャクヤクのあらゆる要望に従い、やがてハチノスに似つかわしくない可愛げなぼったくりBARが開店した。
驚いたのはロックス船長はじめとするニューゲート達首脳陣もシャクヤクに釘付け。目がハートとなって夢中になった。
もちろんこのBARの事も容認。行列で1ヶ月待ちの人気酒場となった。
ワンピース1158話 シャッキー's ぼったくりBAR
新世界の入り口となるシャボンディ諸島の13番GR
ここでバーを営むシャッキーことシャクヤク
堂々と店名に掲げている通り俗に言うぼったくりバーだ。屈強な海賊達と言えど法外な飲み代をキッチリと払わせる。元九蛇海賊団の船長として海で活躍していた名残で引退しても確かな力を持っている。
そして実はこのBARは1号店が存在していた。現在シャボンディ諸島の前身はなんと海賊島ハチノスにあった。
42年前に九蛇海賊団船長(皇帝)の座を降りたシャクヤクは単身でハチノスへやって来た。トリトマ達九蛇に送られて無法島へ。
海賊から足を洗っても海軍に追われるからという理由でハチノスの悪党達に匿って貰おうとした。
これは海賊島ハチノスの最大の事件の一つとして数えられた。
事もあろうに世界中が色めく美しき高嶺の花が殺気漂う獣達の根城に降り立ったのだから大騒ぎ
ワンピース1158話 ハチノスの宝
彼女はやがてこの島の海賊達にとって失う事のできない宝となってゆく
宝もなければ奪われまいて
荒れ狂った悪人達の島に突如舞い降りた天使。良くも悪くもハチノスの海賊はシャクヤクに翻弄された。多大なる影響を及ぼして『失う事のできない宝』と称されるまでに。
これこそがエッグヘッド編の過去編で提起された『ハチノスの宝』ではないだろうか?
ヒントは休暇中のガープ中将とコング大将との通信だった。バカンスを楽しんでいたガープだがコングがあまりの事態に出動要請を送る。呑気に聞き流すガープではあったがロジャーも動いたと聞いて慌てて飛び出した。
・元々は天竜人(世界政府)がハチノスをつついたのが原因
・ハチノスの宝を盗んだ事によりロックス達が取り返しに来た
・ロジャー海賊団も動いた
騒動のきっかけである『ハチノスの宝』は希少は悪魔の実、古代兵器、金品財宝など候補はいくつか挙がったがここ数話のエルバフ過去編を見ればシャクヤク(シャッキー)で片付く。
まさか大事件の発端が1人の女性だとは‥
しかも男達を突き動かしたのは恋心の様だ。
もしも奪われたのがシャクヤクでなければロジャー海賊団とガープが乗り出してくることは無かったかもしれない。
恋焦がれるシャクヤクだからこそロジャーが動きそれに釣られてガープも動いた。
ワンピース1157話 『芍薬』
ハンコックを例外として九蛇の戦士達の名前は花の名前がモチーフとなっている。
皇帝達のモデル(花) | |
トリトマ | ![]() |
シャクヤク | ![]() |
グロリオサ | ![]() |
群を抜いた美しさを誇る皇帝達も綺麗な花が元になっている。
そんな中で原作中でもシャクヤク(芍薬)というワードが使われた。『乾いた荒地に咲く芍薬』
因みに花言葉は恥じらい、ハニカミ
これがシャクヤクに当て嵌まるかは微妙だ。
また、特に紫色のシャクヤクに限っては怒りや憤怒という意味があるらしい。時折攻撃的な言動を見せる辺りは少しかかっているか。
ワンピース1157話 モンキーちゃん
シャボンディ諸島でルフィ達と遭遇したシャクヤクことシャッキー。
ルフィ達が引き起こしてきた事件を報道で知りすっかりファンになった様だ。新世界突入前のルーキー時代ではあるがシャッキーとの出会いが最終章でも活きてくるかもしれない。
面白いのは呼び方。作中で唯一ルフィの事をモンキー(ちゃん)と呼んでいる。
因みにモンキーは日本人の苗字と同じ意味合いらしい。
ドラゴン(父)
ガープ(祖父)
が健在の中で敢えてモンキーと呼ぶのも何か不自然で意味があるのでは?と思えて来た。
麦わら、麦わら屋、ルフィ、ルフィ様、ルフィさん、ルフィ君、ゴムの男、船長‥
ユニークな呼び名もあるがやはりモンキー呼びは異質だ。
祖父のガープ世代から渡り合って来たシャクヤクならば三世代を区別する為に名前で呼ぶのが自然な気がするが。
ロックス海賊団
ある『1つの儲け話』にかき集められた組織
結成の地は新世界 海賊島ハチノス(非加盟国)
【ロックス海賊団】
後に名を残す大物達が顔を揃えており伝説と称される海賊団。判明している分だけでも白ひげ、ビッグマム、カイドウと3人の四皇を輩出している。
個性派集団で各々の我が強く、船長を立てる意識も低い
その分上昇思考は強い様だ。有事の際にも周りを差し置いてでも手柄を挙げようと躍起になっている。
この海賊団の船長が『ロックス・D・ジーベック』だ。曲者揃いのメンバーを強引に率いていた程のカリスマ性。全員が敬っていたかと言えば微妙ではあるが計画実行力と戦闘力は認めていただろう。ロックスは一時代を築いた。
世界の海を制覇し大海賊時代の幕開けの立役者となったロジャーはワンピース作品における大海賊として真っ先に浮かぶが、一つ前に時代の中心にいたのはロックスだった。
才気あるメンバーだが唯一にして最大の弱点がチームワークだ。圧倒的な個の力で他勢力を沈めて来たが、ゴッドバレー事件にて限界がやってきた。仲間割れも絶えない海賊団ではゴッドバレーの混沌とした戦局に適応出来ずに潰えた。
48年前、エルバフ訪問時ロックス海賊団の前身
海賊旗を掲げて海賊団として活動したのは44年前〜38年前の6年間
ここではロックス一味が海賊団に成る前の結成秘話について触れていく。
ロックスが海賊稼業を始めたのは56年前に開催された世界会議以降の事。この世界会議でロックスは海軍大将を殺害し、パンゲア城の花の部屋まで到達している。他にも聖地マリージョアへ甚大な被害を及ぼして高額の懸賞首となった。
世界会議後、聖地マリージョアを脱出したロックスは世界を獲る準備へと差し掛かる。世界政府へ天上金を届ける為の輸送船を襲い軍資金と船を手に入れる。
単騎で動いていたこれまでと違い賛同するメンバーを引き入れる。
仲間集めの方法も独特。勧誘するではなくルフィ達も経験したデービーバックファイトで猛者達を引き入れた。
ロックスの周りに集まった古参のメンバーが以下。
ロックスに加えた6人のパーティでエルバフの地にやってきた(48年前)この時点では悪党の寄り合い。
シキ
【極道】 |
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ミス・バッキン
【科学強盗】 |
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首領・マーロン
【西の海のギャング】 |
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エドワード・ニューゲート
【海賊】 |
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王直
【海賊教祖】 |
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ガンズイ
【密輸海賊】 |
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マーロンとガンズイに関しては完全初登場のキャラクター。日も浅くロックスに対する忠誠心、仲間意識は皆無。あくまで計画に乗っただけだ。他のチームと違って面白いのは壊滅する時までこの状態が続く事だ。
このチームに先輩後輩は無いが既に船員だと判明しているメンバーのうちリンリン、カイドウ、銀斧、キャプテン・ジョンといったキャラは登場しなかった。
一同はエルバフの王城アウルスト城に案内されもてなされた。ここでロックスはハラルドも勧誘したがハラルドは結局賛同する事は無かった。
故郷のエルバフを背負う一国の王として立場的にも悪党に手を貸す事は出来ない。政府どころかこれまでの外交すらも壊しかねない悪手だ。この時点でもロックスの悪評は広まっていた。
ここから4年間の間でロックス海賊団として組織化していく。仲間を増やして規模が大きくなった他、キーポイントとなる海賊島ハチノスを支配した。
既に描かれている通り儲け話の元にハチノスに集められた猛者達が加わり『ロックス海賊団』と成った。
ハチノスの地がロックス海賊団の始発となる。
44年前、ハチノス支配後
デービーバックファイトでロックス自ら集めた初期メンバーに加えて新たにゴッドバレーに集結した猛者達。ロックスの悪評は世間にも広まっており各地からロックスの作戦に乗ろうとする輩を引き寄せた。
ロックス海賊団加入メンバー | |
ハチノスに集まった新規メンバー | |
リンリン | ![]() |
カイドウ | ![]() |
銀斧 | ![]() |
ジョン | ![]() |
バーベル | ![]() |
シュトロイゼン | ![]() |
グロリオーサ | ![]() |
圧巻のチーム集結シーン
ここにグロリオーサと銀斧も加わり盤石となってゴッドバレーに乗り込む。
ゴッドバレーに向けて
いいかお前ら
エルバフは聖地陥落の重要な鍵になる
信じられねぇ奴は今すぐに消えろ
運命の日におれに付いて来るかどうかはお前らの自由
だが腹を決めたならちょっとおれに付き合えよ
世界の頂点を見せてやる
他のメンバーを鼓舞するロックス
決して力で従わせるではなく自身の夢にも似た計画を話してその可能性とロマンを感じさせる。信じた者のみ付いてこいというスタイルだ。後に名を上げた猛者達は皆、ロックスに先導されて付いていった様だ。
まとまりがない、チームワークが欠如しているというセンゴクの触れ込みではあったがチーム内のムードわ悪くないのではないか?ロックスのカリスマ性に焚き付けられて曲者達もある程度統率されている。誰かの下に付くのは考えづらい様な面々もロックスだからこそ導けたのではないか?
38年前、ゴッドバレー
ゴッドバレー参戦時のロックス海賊団(エッグヘッド編 くまの過去編より)
ロックス海賊団 |
ロックス・D・ジーベック |
エドワード・ニューゲート |
シキ |
王直 |
ミス・バッキンガム・ステューシー |
ガンズイ |
首領・マーロン |
キャプテン・ジョン |
銀斧(凶) |
バーベル |
シュトロイゼン |
グロリオーサ |
シャーロット・リンリン |
カイドウ |
ギル・バスター |