【イクイクの実のビブロ】とフクロウの図書館
陽界に存在する西の村から南西へと進むとサウロが居る図書館へと辿り着く。麦わらの一味はゲルズに案内されて訪れたが隠居している彼の所在は普通の海賊では辿り着けないだろう。
フクロウの図書館
『戦士の泉』と『フクロウの図書館』
更にその下には学校が存在する。(セイウチの学校)
サウロは『先生』と呼ばれておりここで巨人族達に歴史の教鞭を振るっている様だ。
樹(宝樹アダム)の一部が化石化、風化して出来た砂浜で満ち引きはないが源泉の滝が波を作っている。
そして本題のフクロウの図書館。どこかオハラの全知の樹に似ていないだろうか?もしかするとオハラからイメージを模倣したのかもしれない。
(全知の樹は樹齢5000年を超える大樹。図書館と併設された考古学の研究施設が特徴で世界中から膨大な文献が集められている。オハラを語る上では欠かせないシンボルだ。)
1134話のタイトルにもなったフクロウの図書館。感動の再会を果たしたサウロがどうしてもロビンに見せたかったのがこの図書館だ。ここにはオハラから持ち帰った文献達が集められている。
面白いのは持ってきた『人間サイズの文献』がフクロウの図書館の中では『巨人族サイズの文献』へと拡大する事。ロビンが全知の樹の図書館で読んでいたあの頃の本が全て巨人サイズ、持ち込んだ本がデカくなる。
世界政府が根絶やしにしたはずの書物がこうやって意味を成そうとしているのは感無量。この図書館について世間に公表こそ出来ないがオハラの考古学は脈々と受け継がれていくわけだ。戦火の中で学者達が見せた執念はきちんと実っていた。
さてオハラ事件。ロビンと別れた後のサウロはバスターコールの戦火でクザンよって凍らされた身体が溶けて海で溺れていた。
そこから命からがら故郷のエルバフへと辿り着いた。
その後オハラの学者達が命と引き換えに守った文献が気掛かりでハイルディン達を連れてまたオハラへと戻った。
生き残っていた本を見てサウロは号泣。そして湖から文献を引き揚げてエルバフへと持ち帰った。文献達はその後訪れた天才科学者ベガパンクの頭にもインプットされた。
サウロはどうしてもロビンにこの図書館を見せたかった様だ。
『これをお前に見せられる日が来るとは』
笑いながら泣くサウロ。先ほど号泣したばかりのロビンも思わずウルッと来ている。
思い出すのはクローバー博士に初めて全知の樹の図書館に招き入れられたシーン。書棚を埋め尽くすほどの圧巻の本が蘇る。見える形のオハラの意志と言えるのかもしれない。
言うまでもなくこれは世界の禁忌に触れるものも多い。サウロはもとより他の巨人族についても空白の100年に関する知識を得ている可能性もある。エルバフがオハラの二の舞になる危険性も0ではない。
イクイクの実
この不思議な巨人族専用図書館にはきちんとカラクリがあった。サウロに加えて丁度ベガパンクリリスがいた事で丁寧に説明してくれた。
サウロ
ビブロはこの図書館の主だで
ここに何百年も昔からずっとおるらしい
わかっとるのはあのフクロウが自分のナワバリに入った本を全てデカくしてくれるという事だけじゃて
このフクロウの図書館館長を務めるのが『ビブロ』
ビブロはエルバフに生存するフクロウで図書館の名前の由来もこれだ。(ゲルズが手懐けていたフクロウのバイパーもいたが別物)
ビブロは『イクイクの実』の能力者。図書館内のテリトリーに入ったものを巨大化出来る。少し大きくなったというレベルではなく巨人達が読めるぐらいのサイズだ。
リリス
おそらくイクイクの実を食うた育成フクロウじゃろう
無機物に限り巨大化できる
巨人の国にうってつけの能力じゃな
無機物と有機物のラインは炭素を含むかどうかという事。本は紙で出来ているのでどちらかと言えば有機物の様なイメージだ。ここら辺は尾田先生次第ではある。今回のイクイクの実においては無機という点がポイントになる無機の定義は『生命力を有さない』という捉え方もある。
人間や動物、植物は巨大化出来ないというイメージで良いのではないだろうか?
無機物‥ガラス、水、金属、ダイヤモンド
巨大化出来る物質は限られているが武器なども大きく出来る可能性はあるので今後もこの能力が活かされるかもしれない。とはいえこの能力の役割はあくまでも図書館ありきだろう。
ちなみにテリトリーを抜ければ本のサイズは元に戻る。また、もともとエルバフに存在する大きな本を人間サイズにする事は出来ない様だ。あくまで大きくするだけで縮小はできない。
最後に。
ツッコミたくなるのはやはりそのネーミングだろう。少年誌という事もあり男性読者ならば連想せずにはいられない。イク‥育成という意味合いで間違いないが何かとネタにされそうな能力だ。早くもXではその名前がトレンドに挙がっていた。マジックミラーも然りエルバフ編では要所に遊び心が盛り込まれている。考え過ぎか‥