ワンピース【FILM RED】考察 ウタ生存と再登場の期待
今回は2022年夏を席巻した映画FILM REDについて
本編の感想と考察、原作に繋がりそうな伏線を触れていきます。
最新情報
10月13日(日)
フジテレビ系列にて地上波初放送となりました。
2019年のSTAMPEDEから約3年。
ワンピースの【赤】と言えば赤髪のシャンクス
作品の情報公開当初からシャンクス登場が示唆され早くも注目を浴びています。
尾田先生が有言実行を果たすのならば原作連載と並行する映画作品はこれが見納めになるかもしれません。
順調に行けば次の作品完成前に最終回の可能性も‥
それだけに前評判高くジャンプ各誌面、テレビメディアなど過去に類を見ないほどの盛り上がりを見せています。
いつもながら豪華声優陣もさることながら主題歌、挿入歌を務める現実の歌姫【Ado】とウタのリンクが魅力的です。
そして‥出だしから好調
初日興行収入10億600万円で歴代3位
1.鬼滅の刃 無限列車編
2.劇場版 呪術廻戦 0
更には公開46日間で興行収入が150億円を突破しました。
言うまでもなくワンピース作品史上1位。次ページでは過去作品の興行収入もまとめていますのでご覧ください。
FILM RED感想と考察
以下感想と考察は未公開の作品内容含みます。
まだ劇場で観覧していない方はご注意ください。
ウタ歌い過ぎ
とにかく【音】につきる。
上映前から発表され各所で話題となったウタ=Adoの楽曲
02 私は最強(楽曲提供:Mrs. GREEN APPLE) 劇中歌
03 逆光(楽曲提供:Vaundy) 劇中歌
04 ウタカタララバイ(楽曲提供:FAKE TYPE.) 劇中歌
05 Tot Musica(楽曲提供:澤野弘之) 劇中歌
06 世界のつづき(楽曲提供:折坂悠太) 劇中歌
07 風のゆくえ(楽曲提供:秦 基博) 劇中歌
豪華アーティストの楽曲提供ともあり【耳】に残る。映画館を出た後も耳で鳴ってるんですよね‥伝わるかな?
まるでインド映画か?ってくらい歌う‥さすがにこの曲数はクドイかな?
Adoの歌唱力がより際立っていたと思います。
過去作にも歌姫が登場していましたがウタは別格でした。
個人的には良かったけど海外ではAdoの認知度は皆無、国内でも割と好き嫌い別れるところで30代以降は少し人気も薄い。
そんな中で作中はほぼウタのLIVE状態。受け入れられないのも納得‥ここが批判的な意見の多かったところ。
ただウタの能力を考えれば洗脳されそうに呼びかけられるAdoの声は抜群に合ってる気がするけどな‥
ちなみに私はエレジアに参戦し過ぎてすっかり虜になりました。
ラスボスは?
本来であれば早々にラスボスの情報が発信され強力な能力が判明するはずなんですが‥
今回判明していたのはゴードンぐらい。確かにビジュアル的には悪そうだけどあんまりしっくりこない。
これは【ウタ】が黒幕ってパターン?なんて意見が多かったのですが‥ズバリ
ウタを倒すというよりは救うという方向性。この設定は非常に良かったと思います。
ウタウタの実の能力で人々をウタの世界へ閉じ込めゆくゆくは現実世界とも繋がってしまう危険性が。
大方の予想通りの能力。ふとした事から世界中の人々がウタの歌を聞き、歌声と能力の虜に。
更に危険視されるのはトット・ムジカ
こちらはかつてエレジアを滅ぼしたとされる魔王の様な存在。本誌の中の古代兵器に匹敵するような扱いでした。
このトット・ムジカを倒す事で物語も完結へ向かいます。
ルフィとシャンクス
兼ねてより気になっていた話題
原作よりも先に映画で再会シーンがあるのか?
FILM REDって銘打ってるぐらいだら何かしら絡みがあって欲しい。そんな期待もありつつ。パターン的には1番良かったんじゃないか?
パラレルワールドと現実世界、それぞれ別世界にいる2人が意識でのリンク。
再会とは言わないけど共闘とは呼べるであろう良き線引き。
そして本来の主人公ルフィ
今作はどうしてもシャンクスとウタが前に出てきますがもちろん大活躍
のっけからステージ乱入や、シャンクスの娘だと暴露してしまうのもルフィ
ちなみにジャンプ本誌、コミックスでも披露されたニカの姿が劇場でも描かれました。
最初から映画での披露も視野に入れていたのでしょう。まさかこんなに早くリンクするとは。本誌連載で登場したのが3月ですから半年待たずしてアニメの世界に反映された事になります。
シャンクス赤、ルフィ白の紅白コントラストがなんとも言えない。
ウソップヤソップ
公開日同日に地上波で再放送のあったスタンピード。そういえば前作はウソップの活躍がやたらと目立っていましたね。
続くかの様に‥
ご存知の通り赤髪海賊団にはウソップの父であるヤソップが在籍しています。
母とウソップを置いて海賊の道を歩んだヤソップですがウソップは尊敬しています。
最近の本誌1056話ではウソップの滞在するワノ国に赤髪海賊団が接近した際に
おれにはウソップに会う心の準備が‥
と慌てる描写がありました。
原作ではここまでの接近は初めてでしょう。
さてREDではそれ以上の衝撃
シャンクス、ウタとは違った対比
【親子模様】
互いに狙撃の名手にして見聞色の覇気使い
現実世界とウタの世界からそれぞれアプローチし攻撃を仕掛けました。
こういったコンタクトが観れるとはありがたい。
原作ではまだまだ先かな?
ヤソップの心の準備次第
血縁
予想していた方も多いでしょう。
結論から言えばシャンクスとウタに血縁関係はありません
育ての親と言っても本当に幼少のみですので実質はゴードンの方がそれに近いと言えます。
その昔赤髪海賊団が敵船から奪った宝箱に入れられていたのがウタ。
作品通してのシャンクスの言動をみると養子といったよそよそしさはなく実子の様に接していました。
ウタウタの実を食べたエピソードはありませんでしたが幼少期にふと能力でトットムジカを復活させてしまいエレジアを壊滅に追い込みました。
ウタに自覚はありません。シャンクスは一連の事件を赤髪海賊団の仕業として揉み消しました。ウタも最近までは信じていた様です。しかしながら気づいた時は退けぬところに。
あまりの能力にウタ自身が狙われて危険が及ぶ事や、新たな犠牲が出る事を考えてシャンクスは赤髪海賊団から下船させたと思われます。ちなみに当時のルフィには歌の勉強をする為と話していた様です。
ウタも全てを知らずに親子関係はギクシャクしたままでした。
下船後はゴードンと2人で暮らしたウタ。
ゴードンもウタの能力を恐れて世間からウタを隔離する様な生活へ。しかし虐待といったイメージではありません。これについては育て方や接し方を悔いるゴードンのシーンもありました。てっきり悪キャラだと思っていたけどゴードンもなかなか際立っていました。
多数勢力参戦
公開前から様々なキャラの登場が紹介されていました。スタンピードの様なゴチャゴチャした感じは改善されつつ特に海軍、政府サイドのキャラも際立っていたと思います。
それもウタの強力な能力があってこそ。
世界の役7割もの人類を自身のウタワールドに閉じ込め寝ずに歌うことで継続してきた能力。
ネズキノコの代償として命を落としたならウタワールドは閉鎖されて脱出不能に。
死亡してなお能力が持続するってのは何か前例があっての事でしょう。もしくは前任者かな。
五老星はこのウタの所業を【革命】と表現していました。まさに革命軍に匹敵する様な危険な思想、行動、力だと言えましょう。一海賊ならば誉れですがウタにとってはちょっと‥
ちなみに収集可能な全戦力をエレジアに集結している事からも海軍側がウタを危険視している事がわかります。
加えてルフィが血筋を明かしてしまう暴挙でした‥
最終的には力尽きたウタを拿捕にかかりますがシャンクスの覇気によって一蹴。
手出し無用の強力な覇気は海軍の強者でも気を失うほど‥
ワノ国にやってきた緑牛への牽制もそうだったけどシャンクスの覇王色はまた異質な気がします。
恐ろしいぐらいの練度
死亡説
最後はなんとも切ない終わり方。
元凶となるトットムジカを討つも状況は悪化しておりウタワールドに陥った人々の意識は戻りません。
しかしこれを救ったのはウタの最後の執念でした。フラフラになりながらも力を振り絞りその歌声で意識を呼び戻します。曲名【世界のつづき】
これにて一件落着ハッピーエンドといきたいところでしたがウタがもともと服用していたのがネズキノコ(寝ず)眠りを妨げる覚醒作用キノコ。
ウタが眠るとウタワールドの住人は現実に戻ってしまいます。理想の新時代の為にウタワールドを永遠に持続しようとネズキノコを食べ続けた代償は死。
これを救う為に赤髪海賊団の船医であるホンゴウが薬を配合。
しかし最終的にこれを拒み。シャンクスに抱えられ赤髪海賊団員に見守れながら意識は遠のいていきました。
ワンピース40億巻にも【死にゆくウタ】とメモに残されていますので死亡説も濃厚かと。
生きて原作での登場は微妙?でしょうか。
ちなみに原作の1055話ではシャンクスの回想にウタらしきキャラがシルエットで登場しています。尾田先生の思い入れも強いでしょうし期待は出来そう。他キャラに成り代わってるなんてパターンが面白いかな?
総括
めっちゃいい。
登場キャラが多くお祭りムードの世界観とバレットの脅威が目立った前作スタンピードと比べても圧倒的にREDでしょう。
なんだかんだてワンピースはルフィとシャンクスだなと改めて感じさせられました。
シャンクスの登場機会が増えればワンピースは最終回に近づくと言われていますが映画情報発信、原作ワノ国編での登場、そしてその登場シーンが長い、加えてルフィの覚醒。
今年前半の出来事がREDの御膳立てをしていた様に感じます。
強いて言えば前述の通り音楽における賛否が別れるって事。
映画自体がウタ(歌)を謳っているので切っても切り離せないのはわかります。私は心地よく聞いてましたが執拗なほど流れる楽曲をクドイと感じる方も多いでしょう。
映画館で聴く音楽は余計に耳をつんざく様な感じですからストーリーが入ってこなかったなんてコメントも見かけます。
それを楽しめれば!!
そして何よりストーリーの抑揚がついていた事。
正直、前半〜中盤は(あれ?期待外れやん?)という心象でした。しかし後半は爆発的な盛り上がり。特に赤髪海賊団参戦からは異様でした。
ここら辺は頂上戦争とワノ国でも体感してますがさすがですね。
最後のウタとの別れも劇場版では今までにない終わり方。変なハッピーエンドよりよっぽど良かった。
次ページでは過去のワンピース映画作品との比較をお送りします。