3.ワンピース『ONE PIECE』

ワンピース1154話ネタバレ 『ロキの呪い』と非加盟国の限界

ハラルドとロキ、ハイルディン親子を取り巻く環境は既に歯車が狂い始めていた。強国エルバフに対する世界政府の侵略は今に始まった話にあらず‥世界政府はエルバフの兵力を欲していたが果たしてどんな策略があったのか。

主な時系列
109年前 過去編スタート、ハラルドが王座へ
105年前 ハラルドがイーダを連れてエルバフ帰還
81年前 漁師村にてハイルディン誕生
70年前 ハラルドが外交に力を入れる
63年前 ハラルド不在時にロキ誕生、ロキが冥界に捨てられる

寿命の長い巨人族達の過去編はあっという間に40年。
しかしここからストーリーは更に濃くなっていく。

112巻

コミックスでも神の騎士団降臨
ここから世界政府の魔の手がエルバフを一気に包んでいく
カバーは新巨兵海賊団にサウロを加えたメンツ

コミックス112巻 7月4日(金)発売
ワンピース 112巻
収録話
1134 フクロウの図書館
1135 友の盃
1136 太陽を待つ国
1137 シャムロック登場
1138 神典
1139 山喰らい
1140 スコッパー・ギャバン
1141 歳上の女
1142 わたしのこわいもの
1143 神の騎士団
1144 戦士の時間

ここまでの流れ

1152話よりエルバフを取り巻く過去回想編がスタート
14年前のハラルド王殺害より更に109年前まで遡る

現代では世界政府の侵略によって陽界が大惨事に

陽界にいるメンバー(敵サイド
イム(軍子)
キリンガム キリンガム 素顔
ソマーズ イバイバの実
ドリー
ブロギー
陽界にいる麦わらの一味
軍子 ブルック
ナミ、ウソップ、ブルック、ジンベエ、ロビン ※フランキー
フランキー以外は同じ場所で捕らえられている。ロビンは棘にも躊躇わずに逃げ出そうとしたがまだ進展は無い。

ルフィ達主戦メンバーは冥界に集まっておりここから反撃フェーズへと突入する

冥界にいるメンバー
ギャバン ギャバン ソマーズ
ロキ ワンピース ロキ
新巨兵海賊団
ハイルディン ハイルディン
スタンセン
ゲルズ ゲルズ
ロード
ゴールドバーグ ワンピース ナッシュ
麦わらの一味
ルフィ ギャバン ルフィ
ゾロ
サンジ
チョッパー

ワンピース1154話 63年前〜14年前

元々はロキが14年前の大事件を思い出す回想編としてスタートした。
そこからハラルド主観の過去編へと没入していった。

ロキ生誕を転機としてハラルド王が殺害されるまでの重要事項が1154話以降で描かれる。

14年前
ハラルド王にアウルスト城へ呼ばれたのが息子のロキとヤルル。そこでは兵士達に滅多刺しにされるハラルドの姿があった。

2人が入るや否や部屋は外から施錠されて城中の兵士が閉じ込められた状態
ロキによって113人もの兵士が殺害されヤルルも瀕死の重症を負わせた。そしてハラルドについてもロキの犯行とされている。
全ての元凶はロキとされ歴史的大犯罪者、死刑囚となってしまった。

また同日、王家に伝わるとされる伝説の悪魔の実(禁断の悪魔の実)が何者かに奪われ、これもロキのせいとなった。

この大事件の日が回想編のひとまずのゴールとなる。

そして63年前
ロキの生誕からエルバフを取り巻く環境が大きく変わっていく。
この時点で

ロキ 0歳
ハイルディン 18歳
ハラルド 91歳

ここから王妃エストリッダは1年以内に死亡
ハイルディン方の母イーダも現代では登場しておらず死亡している可能性が高い。
主要人物の多くが63年間で亡くなっている。

少し話は逸れるがこの年の冬至祭においてリンリン(ビッグマム)が暴挙を働き滝ひげのヨルルも死亡している。

ワンピース1154話 『エストリッダ』ロキの母

1153話で登場したロキの生みの親。
エルバフ ウォーランド王国における正統な王妃として迎えられる。

元を辿ると王妃に相応しい血族で権力者達も太鼓判を押す。
エルバフ 北の地『酒村』の生まれで『高潔なる古代の血を宿す女』と称されている。

見た目においてはこれまで登場した女巨人族でも一二を争う美形だ。対抗馬はリプリー、ゲルズと言ったところ。装いも光輝そのものである。

エストリッダ

私は生涯あなたを愛し抜く運命にあります
東の女と子(アイダとハイルディン)の事はお忘れください

いやいや王室に入ったわけではなく、当初はハラルド王を支える良き王妃であろうと気概があった。

問題は『地風術』をかじっている事にあった。途中からは少し悪どい性格に描かれているが趣味が災いしたと言えるかもしれない。

いわゆる『風水』の様なもの。王室に入るや否や気にそぐわぬものを次々とテコ入れした。

気が東に逃げていると運気が逃げぬ様に窓を塞ぐ。
鏡の配置が五星殺なので処分。
幸運の馬を招き入れる。
風と大地の運をハラルドに送るため自身の部屋にありったけの宝石と黄金を運ぶ。
食事は全て銀の皿

ただの贅沢ではと疑いながらも王妃の命とあっては兵士達に抗う術はない。徐々に王室はエストリッダの色に染まっていった。
これにはハラルド王が外交を重んじてエルバフ不在が多かった事も関係するかもしれない。エストリッダのやりたい放題をハラルドは止める事ができなかった。

そしてハラルド不在時に事件は起きる。
63年前。呪われた王子ロキの誕生だ。
エストリッダによればロキが生まれる前から凶事は予言されていた。『ハラルド王はいつか自分の息子に殺される』当時は狂言だったがこれが現実になってしまう。

生まれた瞬間こそ喜んだエストリッダ。事前に名前も考えておりその顔を拝みたいと語った。しかしその顔を見るや豹変。
ロキの不気味な顔を見て恐怖し、自分の子供では無いと言い放った。

認知すらせずにロキを冥界へと捨て去ったエストリッダ。ロキが冥界から這い上がった事を知り更に恐怖し気に病んでしまった。そのまま病床に伏したエストリッダは回復する事なくロキを産んで1年後に死んでしまった。

ワンピース1154話 ロキの眼

エルバフ編での初登場からロキの両眼は一貫して覆われていた。
拘束されていた事もあったのでその視界を封じる為かとも予想されたが僅かに描かれた幼少期のビジュアルでもロキは眼を覆っていた。

眼が合う事で能力が発動するのか?三つ目族のプリンの様に特殊なビジュアルなのか?様々な予想がされたが生誕直後のロキが描かれてその素顔が明らかになった。

ロキ 赤ちゃん

母のエストリッダがその目を見るなり気味悪がってしまうのも無理はない。鬼の様な妖怪の様な‥これまでのワンピースではあまりなかったビジュアルだ。父ハラルドにも母エストリッダにも無い特徴。
この眼が原因で母に捨てられたロキ‥その後もコンプレックスになってしまったか。

ちなみにロキは眼を隠しながらでもまるで見えているかの様に振る舞っている。見聞色も突出しているのだろうか?

ロキ 素顔

これがコンプレックスになっていればイッショウの様に目を自ら閉じる判断をしてもおかしくはない。

ワンピース1154話 冥界のロキ

父ハラルド殺しの罪が決定打となり冥界に幽閉されているロキ
ルフィ達が錠を解いたが宝樹アダムに磔にされていた。
冥界が似合う怪物ぶりが目立っていたが想像を絶する様な体験をしているのかもしれない。

生まれて早々に冥界を経験する巨人族などエルバフを見回してもいないだろう。ましてやロキは正統な王の血筋だ。何よりも大切に扱われるべき王子。
しかしながら本来1番愛情を注いでくれるはずの母エストリッダに冥界へと捨てられてしまった。

エストリッダ

怖い
いやよあんなの私の子じゃない
国王には死産だったと‥
呪われてるのよこの子は
見てよ怪物じゃない

ライオンの親が試練を与えようと可愛い我が子を突き落とすのとはワケが違う。
エストリッダは明らかにロキを殺そうとしており、息子とも認めていない。むしろロキを怖がってすらいる

不幸なロキ

宙をたぐるエルバフ王子の手が
誰かの手で包み込まれる事はなかった
この世で最も不幸な者は生まれた瞬間
母に存在を拒絶された者だ

この世で最も不幸な者として描かれたロキ。
どんな姿でも腹を痛めて産んだ我が子ならば可愛い者だがロキが寵愛を受ける事は無かった。ロキだから助かったものの本来ならばこれで死んでいる。身体はもちろん心を痛める出来事。ロキに罪は無い。特に幼少期における悲惨な過去を持つキャラは珍しく無いが生まれて早々にこの仕打ちはあまりにも酷い。

ロキ 崖

それでもロキはこの頃から既に才気に溢れていた。
冥界の猛獣達をかわして素手で崖を登って力づくで陽界を目指したのだ。過酷な環境を思えば到底赤ん坊に出来る事ではない。里へ帰る、もう子供など生みたくない。ロキの事をまるで無かった様にしたいエストリッダだがロキは冥界より陽界へと帰還した。

母に褒められたい一心での頑張りだったかもしれない。しかしながらより不気味さを助長させてしまった。エストリッダが震えあがるのも仕方ない事なのか‥

ワンピース1154話 ロキの呪い

生まれながらに呪いの子として祟られてきたロキ
その異形な姿、規格外の体力も相まって母からも気味悪がられた。

しかしながらロキの不幸はまだ始まったばかり‥
ここからエルバフに起きた凶事を一身に背負わされる羽目になった。

当然ながら全てロキが起因しているものではない。それでも巨人族達は凶事をロキへと擦り替える事で安心していたのかもしれない。
よくありがちな話ではあるがロキ生誕後の凶事は『ロキの呪い』としてロキのせいにされてしまった。

制御出来ないほどの力を持っていたこともありロキを取り巻く環境は全て悪い方向へと転んでしまう。

ワンピース1154話 血の蛇=赤い土の大陸

作品ではまだ序盤。リトルガーデンでドリー、ブロギーがルフィ達の船出の為に覇国を放つ際に語ったセリフ。

ドリー『我らに突き通せぬものは血に染まるヘビのみよ』

『血ひ染まるヘビ』は様々な考察、伏線が飛び交うが比較的に古いものである。
大方の予想は『赤い土の大陸(レッドライン)』を指しているという見方だったが本編や各方面でも結局言及されずに回収されなかった。

しかしながらエルバフ編で差し込まれた過去編にて進展があった。

前国王ハラルドとハイルディンの母であるイーダとの会話で『血の蛇』というワードが出て来た。
これは明らかにドリーが語っていた『血に染まるヘビ』と同意だ。

ハラルド『血の蛇を超えたのか?』
イーダ『赤い土の大陸の事?ええまあ‥だからもう
帰れない』

巨人族達にとっても赤い土の大陸は偉大で特別なものなのだろう。超える為には相当の覚悟が必要だと感じる。
海洋ロマンとして描かれるワンピースにおいて唯一最大の大陸でその上には神々とされる世界貴族が住んでいる。

ルフィ達もマリージョアへ乗り込む為には決して避けられない絶壁だ。
話を戻すと、ドリー・ブロギーの覇国は赤い土の大陸以外ならなんでも貫ける自負があるらしい。

ワンピース1154話 ハラルドとリュウグウ王国

現在の魚人島リュウグウ王国の王『ネプチューン』
世界会議(レヴェリー)への参加権も持ち異種族間交流の象徴ともなっている。
巨人族以上に人間族との差別に直面して来たが歴史の中で徐々に解決していった魚人族達。

亡きオトヒメ王妃はもちろんだが現国王ネプチューンも立役者の1人。
ネプチューンが生まれたのは今から70年前。この時以外にもエルバフのハラルド王がリュウグウ王国を訪れていた様だ。

ナレーション

約70年前
海の過酷さによりまだまだ島々の交流が
困難であった時代
エルバフの長けた航海術は他国にとって魅力的であった

この頃は世界中から畏怖された巨人族(巨兵海賊団)ではあるがその航海術についてはかなり評価されていた様だ。
どうしても非加盟国とあって文化の発展は遅れているイメージだが同じ非加盟国のワノ国とは違って外海へ出る手段は持っていた。

ロキ

ああついに会った!!
魚人もな
魚の血を引く彼らの国に
ネプチューンという王子が生まれ…
人魚・魚人だけじゃなく海の生物達も海底全体が
お祭り騒ぎになったんだ

人魚族に会ったんですか。と興奮気味の国民達にリュウグウ王国の様子を嬉しそうに話すハラルド。
その後ネプチューンとの交流があったのかはわからないが壁画にもあった様に共闘する世界線もありえたのだろうか。

この役目に関しては息子であるロキに託された形となる。シャンクスがやたらと絡んでくるのもロキの重要性を知っているからに他ならない。

ワンピース1154話 モサとロキ

国民から愛されていたハラルド王。そんな父を殺して国民全員から嫌われているはずのロキ王子。圧倒的な力を持ちエルバフそのものを滅ぼすことが出来るロキは恐怖でしかない。
そんなロキの唯一と言ってもいい理解者が『モサ公』だ。横暴な態度や口調に捉われずにロキの本質を見ている様な物言い。

そしてロキもどこかモサに心を許している様に見える。

ロキ

ああ、お前も大分ヒマなんだな

モサ

ご迷惑でしたか?

ロキ

いやぁ、こっちもいいヒマ潰しだ
いくらでも時間があるからよ
前に話してた恐怖体験はまだ引きずってんのか?

モサ

はい今でも思い出すと震えが止まりません

ロキ

おれももどかしかったさ
見た事と会った事もねぇけどよ
何の因果かお前とは長ぇこと友達

おれがその現場にいたらお前に代わって
そこら一帯を廃墟にし皆殺しにしてた

モサ

そこまでは望んでません

ロキ

それが甘いっつってんだよモサ公
いいか一度取り逃したバカは再起不能にしねぇと復讐に来るんだ

モサ

ありがとうございます
そういう乱暴な言葉の裏に優しさがあると最近気づきました

ロキ

おい虫唾が走るぜ
極めて心外だ
調子に乗るなよテメェ
やさしさだ!?二度と口にするな

モサ

大きな声はおやめください

ロキ

黙れモサ公
錠が外れたら覚えてろよ

まだこれはエピソード序盤のやり取り。捕らわれており自由が効かないロキの協力者の様な存在の登場が話題となった。
2人の関係は友人に近い様だ。親友とまではいかないもののモサの身に何かがあれば助けに行く様な間柄だと推測される。

潜ませた電伝虫を使っての密談。そしてここからしばらくして1151話にて進展があった。まるでこれが遺言になるかの様。モサには危機が迫っており死ぬかもしれないと覚悟している様にも感じる。全てを言わずとも深刻さは伝わる。ロキとしもスッキリはしないだろう。

モサ

もしもしロキさん
すぐ終わります
こちらも立て込んでて…
一言だけ

先程…言えなかったのですが
実は当分電伝虫をかける事ができなくなりそうで…

最初は恐かったけど
あなたとのお話の時間が
いつの間にか何ものにも代えがたい
安らぎの時間になっていました

だから一言だけお礼を

大丈夫です
心配しないで…

今まで本当にありがとうございました

騎士団にこっぴどくやられた後で看病の為に周りには新巨兵海賊団の面々も集まっていた。存在がバレては困ると取り繕っていたが皆ある程度知っている様だ。ゲルズはロキの事を茶化していた。

ゲルズ

淋しい冥界で友達がいてよかったわね
安らぎの人

だいぶ小っ恥ずかしそうにしているロキが印象的。この様子だと友人の存在は周知なのだろうか。この状況でも特に咎める様子は無さそう。

電伝虫の範囲を考えればモサ公が外海から連絡している事も考えられる。エルバフ編序盤の盤面図ならば捕らわれのロキを外海からモサが助けにやってくる展開も予想出来たが外敵である世界政府が侵略して来た今はモサがエルバフ内にいる可能性が高いのではないか?

陽界にいるモサが窮地に陥ってそれを助ける為にロキが奮い立つ展開も面白いのではないか?既に神の騎士団との間に因縁はあるが新しい動機ともなり得る。

ワンピース1154話 ハラルド王のしくじり

心優しき光輝の王であり新生エルバフの象徴
ロキ(息子)=悪
ハラルド(父)=正義

これがエルバフ編の序盤で読者に印象づけられた2人のイメージ。
しかしながらまるでミスリードであるかの様に世界政府の上層達がハラルドの失態を語る。

ソマーズ『ハラルドの野郎しくじりやがって

イム『あの時ハラルドがしくじらなければ

大前提としてエルバフは世界政府非加盟国である。強国故に他者から干渉されない立ち位置であったが戦いに全振りしたスタイル故に教育や文化の発展には弊害が生じていた。
これを方向転換しようとしたのがハラルドだ。亡き今もその教えは根付きエルバフは着実に生まれ変わろうとしていた。

しかしイムとソマーズの発言から連想してしまうのは世界政府とエルバフの癒着。なんらかの取引であったり策略を施行したがハラルドが失敗した様な物言いだ。

・ハラルドが世界政府加盟を望み次世代を担う子供達から戦闘や暴力を排除していわゆる牙抜きを行った。
・今回の侵略の様に人質をとられて仕方なく協力した。
・悪魔契約、黒転支配で強制的に操られた

いくつかパターンは考えられるがハラルドが私利私欲の為にエルバフを売るというのはしっくりこない。やはり世界政府側からの介入でエルバフの国政に影響を及ぼしたのではないか。

『しくじり』と言われる様にハラルドは何やら失態を犯して、世界政府はエルバフを支配し損ねている。
やはり思い浮かぶのは14年前にアウルスト城で起こった惨劇。正統な王子が王を手にかけ国民中が震撼した事件だ。
政府の言うところのしくじりがこの事件を指しているのではないか?

世界政府の言いなりになってエルバフを転覆させようとしたハラルドをロキだけが察知して罪を被った形か。
イムの能力が明らかになった今ではそれこそ黒転支配で悪魔化されたハラルドが操られていたのかもしれない

ワンピース1154話 ルフィの見聞色

あまり目立っていなかったがエルバフ編でのルフィは見聞色が特徴的だ。
最初にロキに会いに行った時もただならぬ気配を感じての事だった。
更に冥界ではチョッパーが陽界から落ちてきたのを察知出来た。大前提ではあるが巨人族の地エルバフはルフィ達人間を基準にするととてつもなく広大である。高さ自体も相当あるので全容を見聞色だけて把握するというのはかなりの離れ技になるだろう。実際に同じ状況下でゾロとサンジは察知出来ていなかった。

ルフィ本人も視界に捉える事なく察知出来た事については不思議がっていた。

ルフィ

おい
今チョッパーが落ちてきた

ゾロ

は?何か音はしたが見えたのか?

ルフィ

いや
ん?何でおれチョッパーってわかったんだ?
もう1人いるな弱ってんの

普段から共に過ごしているとはいえチョッパーだと断定、更には一緒にいるギャバンが弱ってるのも察知していた。もはやドラゴンボールで言うところの『気』に近いのではないか?

また、同じエルバフでこれに近い様なレベルの見聞色をギャバンが見せている。侵入者がアウルスト城に現れた事や世界政府側である事に加えて人数までも察知していた。

見聞色の覇気と言えばホールケーキアイランド編で遭遇した達人、シャーロット・カタクリが思い浮かぶ。ビッグマム海賊団のNo.2格で当時はルフィより明らかに格上であった。

鍛え上げた見聞色は数秒先の未来をも見通す。
バトル系の漫画ではかなりのチート能力だが戦いの中でルフィもカタクリに近いレベルまで昇華している。カタクリの専売特許かと思いきやルフィに続いて続々と判明している。

未来視習得キャラ
シャンクス
カイドウ
ギャバン

現在までに5人。覇王色習得者よりも少ない。

更に鍛えていけばより先の未来を見通せるかもしれないが忘れてはいけないのは未来視は無効化出来てしまう事。この使い手がシャンクスだ。
猛者相手には見聞色による未来視も通用しないのが当たり前になってくるかもしれない。

そんな中で純粋に察知する範囲を広げたり、精度を高めてより正確な情報まで汲み取れる様にする発想は面白い。ルフィも今のところは自覚が無いがこれは『覇王色』を開花したばかりの頃と同じだろう。

海賊王の右腕レイリーと左腕ギャバンに覇気を教わる様なストーリーも面白いのではないか。
不死身攻略のヒントも見聞色にあったり?

そして更にイムが放った爆発的な覇気から全てを察する場面もあった。
必死になって説明するチョッパー。ギャバンが瀕死なので唯一陽界の状況を知るメンバーだ。

チョッパー

とにかく”上”が大変なんだよ
ルフィ、みんな
子供達を人質に取られて
たった数人の敵にみんな手も足も出せない
でっかい怪物も暴れ回って

しかしこれをルフィが遮って、もういいわかったと制した。
敵の力量やそれによってどの様な被害が起きているかも察している様に見えた。

ワンピース1154話 軍子はすでに死んでいる?

イムに精神を乗っ取られた軍子。もともと操られていたのかもしれないが正気を取り戻したのは一瞬だけであった。こうなってしまうと自身で抜け出すのは厳しい。

意外にも表情豊かで様々な顔を見せている軍子。
人格という観点では3パターンと考えられる。

①エルバフに召喚されてからブルックを見て記憶を取り戻すまで。
②ブルックを見て記憶を取り戻した時。
③イムに精神を乗っ取られてから。

元々の人格は②
幼少期時代にブルックの夢を聞かされたシーンがフラッシュバックした事で記憶を取り戻した。自身がブルックを傷つけ拘束した事を即座に理解して解放しようとする軍子。しかしながらここで強制的に軍子を支配したのがイムだった。

③以降の軍子はイムそのもの。ドリーブロギーはじめとする巨人族を蹂躙した技の数々もイムだから使いこなせた特殊なものだろう。

問題は登場初期の軍子①。
能力に関しては悪魔の実の能力『アロアロの実』が明言されていた。謎多き能力ではあるが超人系ならば妥当だろうか。性格に関しては高圧的で世界貴族そのものだ。この時点でコントロールされている可能性もある。

物語的には元の人格を取り戻すハッピーエンドが好ましいだろう。ブルックとの関係性を考えても彼の素状を紐解く上で重要なキャラとなり得る。
しかしながらエッグヘッド編で垣間見れた様に世界政府には非人道的な闇がある。ボニーやジニー、くまを取り巻いた人体実験や難病、手術など命をなんとも思わない様な要素ももはや驚かなくなった。

つまりは今後、軍子が本来の姿を取り戻す事が無い展開も十分にあり得る。
そもそも軍子には見た目に関する大きな謎がある。ブルックとの回想を考えると高齢にも関わらずその容姿は相当若い。『不老手術』という線もあるが既に肉体が死んでいて成長が止まっているという可能性もある。

いざイムの支配から解放したとて肉体は死んでおりブルックの声も届かないなんて悲しい展開もあり得るだろうか。

ワンピース1154話 最後の希望ヤルル

陽界はあっという間に世界政府の手に堕ちようとしている。主戦となるはずの巨兵海賊団のお頭2人が瞬殺され敵の手に他の戦士達も続々とイムの魔の手にかかってしまった。
更には先程退治したMMAよりも遥かに大きな怪物達。もうこの陽界でイムと渡り合える者はいない。

ヤルル

戦士に逃げろなんて言うもんじゃない

そんな中で最後の砦となっているのが世界最高齢を誇るヤルルだ。元は巨兵海賊団を率いていたとはいえ衰えは隠せない。希望の光と呼ぶにはあまりにも心許ない。

とはいえ己の身体と命と引き換えに一矢報いてくれるのではないかという期待感はある。ハラルド王亡きエルバフの代表者として最後に一花咲かしてほしい。

ワンピース1154話 実は逆オマージュ

多くのエピソードが描かれてきたワンピースだが以前のエピソードと状況が似ている様な『オマージュ』も良く囁かれている。今回はエルバフ単体ではなく連番単位でオマージュ説を紹介。

2年前のオマージュ
スリラーバーク→シャボンディ諸島
エルバフ→エッグヘッド
対となるエピソードが逆順になっている
スリラーバークがエルバフ
シャボンディ諸島がエッグヘッド
勝敗も逆になる
スリラーバーク(勝)がエルバフ(負)
シャボンディ諸島(負)がエッグヘッド(勝)
共通点 天竜人に手を出す
チャルロス聖を殴る
サターン聖を殴る
共通点 強力なボスキャラの支配
モリア(カゲカゲの実)
イム(?)
共通点 くまのムーブが対
くまが一味を飛ばす
くまがやって来る

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