【HUNTER×HUNTER】第421話はツェリードニヒ続投確定か?冨樫先生の入稿封筒「覗き窓」が明かす第1層脱出劇と兵士偽装潜入の真相
第420話「遭遇」において、ヒソカとの邂逅、そして圧倒的敗北からの逃走という強烈なドラマを見せた第4王子ツェリードニヒ=ホイコーロ。その直後に訪れた長期休載の告知にファンが悶絶する中、冨樫義博先生の公式SNS(X)に投稿された1枚の画像が、考察界隈に凄まじい激震を走らせています。
「No.421、原稿完成。仮歯割れました。」という冨樫先生独特のユーモアを交えた報告とともにアップされたのは、集英社への入稿用封筒でした。品名「H×H 421話」、総頁数「19P」と記されたその封筒の右下にある「小さな丸い覗き窓(原稿確認用スリット)」から、次なるエピソードの決定的な手掛かりが浮かび上がってきたのです。
SNS上では「次回も1層の話の続きっぽい」「ツェリードニヒをもう少し見れそう」「死んだ兵隊から服を奪って兵に紛れるのでは?」といった鋭い推測が飛び交っています。
本稿では、この入稿封筒のコマ分析を出発点とし、第420話の結末から第421話で描かれるであろうツェリードニヒの潜入ルート、念獣のエネルギー限界問題、そして国王軍兵士への偽装工作という具体的展開を詳しく検証していきます。
1. 冨樫先生の投稿画像から判明した事実と「覗き窓」の解析
まず、投稿された画像から読み取れる客観的データと、原稿の断片について整理します。
- 話数とページ数:「No.421」「19ページ」であり、通常連載の1話分として完璧な分量で完成していること。
- 制作進捗のサイン:ネームや下描き段階ではなく、背景・仕上げ・トーン処理まで完了した「完全完成原稿」が集英社へ引き渡される直前の状態であること。
そして最もファンをざわつかせたのが、封筒の右下にある丸い透明窓です。この窓は、中に入っている最終ページ(19ページ目)の作画が外から確認できるようになっています。
このスリットから透けて見えているのは、黒く塗り潰された闇と、規則正しく並ぶ格子状の人工建造物、そしてサーチライトや照明の反射を思わせる鋭いハイライト処理です。この描写タッチは、第420話の見開きラストシーン――「夜の海上に浮かぶブラックホエール号の巨大な船体外壁、そして船外連絡路を照らす警備部隊の照明」と完全にトーンの質感・構図の一貫性を保っています。
群像劇である『HUNTER×HUNTER』において、10話ごとのブロックの切り替わりや休載明けの1話目は、舞台がクラピカ側(第3層・第1層居住区)、幻影旅団側(第5層倉庫街)、あるいはマフィア抗争(エイ=イ一家・シュウ=ウ一家)へと一気に場面転換することが極めて多い傾向にあります。
しかし、421話のラストページが依然として第1層外周や連絡通路の質感をとどめているということは、第421話の主軸が他陣営へ飛ぶことなく、第420話のツェリードニヒの行動の直接的な延長線上を描いている可能性が極めて高いことを意味しています。
2. ツェリードニヒが置かれた「3重の八方塞がり」
第421話の展開を予測する上で、第420話の幕切れ時点でツェリードニヒが置かれていた過酷な状況を再確認する必要があります。彼は一見して冷静を装いながらも、実際には3重の袋小路に追い詰められていました。
① 「完全包囲」によるルート遮断
第420話のラスト、ツェリードニヒは船外の開口部から外を見下ろし、「おーお ダメだこりゃ 完全包囲 出られねーし入れねーか」と呟いています。ブラックホエール号の外周には警備艇が幾重にも展開し、サーチライトが海面と外壁を照射。正規の連絡路も軍によって封鎖されており、力づくでの突破は不可能な状態です。
② 不審者丸出しの変装
潜入のために着用した「フード+ゴーグル付きガスマスク」という完全変装は、身元を隠す上では有効でしたが、軍や警備兵から見れば「即座に射殺・拘束対象となる極度の不審者」でしかありません。特殊戒厳令下の第1層において、この格好のまま歩き回ることは自殺行為に等しいと言えます。
③ 守護霊獣の「電池切れ(活動限界)」
最も致命的なのが、念獣のエネルギー残量です。ツェリードニヒは自らの分析により、念獣のオーラについて「消費と充電の比率を20:1で考えたらもう念獣の余力はほとんど無い…! 敗因が電池切れはくそダセェしな…」と焦りを吐露しています。
ツェリードニヒの守護霊獣は、相手の嘘を見破り、警告を与え、最終的に異形へと変貌させる強力な制裁能力を持ちます。しかし、その維持には莫大なオーラを要します。予知夢能力「刹那の10秒」を実戦でフル稼働させ、さらにヒソカのプレッシャーに晒されたことで、彼のオーラリザーブはほぼ底をつきかけているのです。
3. 「死んだ兵隊の服を奪う」ステルス偽装説の必然性
こうした絶体絶命の包囲網とエネルギー枯渇の中で、SNS上で提起された「死んだ兵隊から服を奪って兵に紛れる」という考察は、極めて合理的かつ冨樫作品らしい戦術的リアリズムに満ちています。
なぜツェリードニヒは国王軍の制服を奪うのか、その理由は主に3つ挙げられます。
理由①:死体の「現地調達」が容易であること
ツェリードニヒが直前に逃げ出してきたカジノフロアには、ヒソカによって反撃の間もなく即死させられた国王軍兵士たちの死体が山積みになっています。返り血や損傷が少ない衣服を選べば、短時間で完璧な軍服一式、身分証、通信機、そして標準火器をノーコストで入手可能です。
理由②:「電池切れ」を隠蔽するための唯一の手段
念能力が使えず、守護霊獣も出せない「すっからかん」の状態において、念能力者として立ち回ることは不可能です。しかし、一兵卒の軍服を着てヘルメットやバイザーを被れば、能力を使わずとも「戒厳令の警備任務に当たる正規兵」として公然と通路を歩くことができます。能力に頼れない時間帯をやり過ごすための隠蔽工作として、これ以上の選択肢はありません。
理由③:ツェリードニヒの傲慢さと合理的プラグマティズム
ツェリードニヒは残虐非道なエゴイストであると同時に、極めて高い知性と柔軟な現実主義(リアリズム)を併せ持つ人物です。
彼は第420話で「いや〜〜 こんな屈辱 初めてだぜ オレM確定!! 屈辱気持ち良いわ 俄然やる気出るぜ」と語ったように、自らのプライドが傷つくことすら成長の糧として受け入れています。下層の虫けらと見下す兵士の服を着ることに何の躊躇も覚えないはずであり、「使えるものは死体でも何でも使う」という冷徹な割り切りこそが彼の本領です。
4. 第421話の具体的プロット予測:偽装兵士ツェリードニヒの下層突破
以上の要素を統合すると、完成原稿第421話(19ページ)の構成は以下のようなスリリングなサスペンス劇として描かれる公算が大きいと考えられます。
【前半:カジノへの逆戻りと死体漁り】
- 包囲された船外を見て前進を決断したツェリードニヒは、あえて最も危険な「ヒソカが去った直後のカジノフロア」へ逆戻りします。
- 倒れている国王軍兵士の中から、自分と体格の近い死体を選び出し、衣服を剥ぎ取って着替えます。
- 兵士の所持品から暗号通信機や階層移動用のセキュリティキーを入手し、軍の警戒網の配置情報を盗み聞きします。
【中盤:警戒網のすり抜けと「絶」の封印】
- 軍服を着て部隊に紛れ込み、第2層・第3層へと続く非常連絡口を目指します。
- ツェリードニヒは「今“絶”をやめればあと1回分はいける」と計算していましたが、兵士に偽装したことであえて念を一切使わず、一般兵として振る舞うことでオーラの自然回復(充電)を待つ時間稼ぎに入ります。
- 途中、本物の国王軍上官や同僚兵士から声をかけられ、正体が露呈しかける極限の心理戦・サスペンスが発生します。
【後半〜ラスト(19P):下層連絡エレベーターと船外の闇】
- 幾重もの検問を冷徹なハッタリと軍の身分証で突破し、ついに第1層と下層を繋ぐ貨物エレベーターや非常シャフトへ到達します。
- 封筒の覗き窓に見えていた「黒い闇と格子・サーチライトの光」は、ツェリードニヒが軍服姿で非常用ハッチを開け、下層へと続く巨大な吹き抜けや外壁点検通路を見下ろしているラストシーンではないでしょうか。
- 「目的地」である下層――そこはモレナ率いるエイ=イ一家が暴れ回り、幻影旅団が徘徊する地獄の第4層・第5層です。ツェリードニヒが不敵な笑みを浮かべ、下層へ足を踏み入れたところで第421話が締めくくられます。
5. 結び:第40巻の開幕を飾る「変装王子のサバイバル」
冨樫先生の「No.421、原稿完成。」という報告は、単に1話分の作業が終わったという以上の意味を持っています。それは、単行本39巻(411〜420話)の区切りを越え、新章となる「第40巻」の物語がすでに確実に動き始めているという決定的な証明です。
「ヒソカに怯え、小便をちびりながら逃げた」という前代未聞の失態を演じながらも、ツェリードニヒという怪物の炎は消えるどころか、より暗く、より強大に燃え上がっています。
死んだ兵士の皮を被り、念を温存しながら下層の暗がりへと潜り込んでいく第4王子。彼が向かう先には、自分を標的とするクラピカ、旅団を追うヒソカ、そして秩序を破壊するモレナが待っています。
入稿封筒の小さな覗き窓の向こうには、王位継承戦がさらに複雑かつ予測不能な殺戮劇へと加速していく未来が、確かに刻まれていると言えるでしょう。