3.ワンピース『ONE PIECE』

ワンピースネタバレ1169話 シャンクスが聖地から奪ったもの『現代エルバフへの置き土産』

特にエルバフ編以降これでもかと登場回数の増えたシャンクス。ルフィ達が来る直前にエルバフを訪れただけでなく過去にもエルバフに来ていた事が判明。そしてゴッドバレー事件でもシャンクスのルーツが垣間見れた。
打倒世界政府、ひとつなぎの大秘宝といったワードにも深く関わってくる事は間違いない。
一体ルフィはどのタイミングで再会を果たすのか?麦わら帽子を返すだけの話ではなくなってきた。

ワンピース1169話 シャンクスの聖地潜入とエルバフでの狙い

作品後半で露出の増えたシャンクス。
世界情勢などのターニングポイントでしか登場しなかったが登場回はもれなく神回となっていた。ある意味サプライズ登場が多かったわけだが最終章以降は頻度が一気に増えた。もはや珍しくも感じない程だ。
以下、シャンクス関連の話題。考察、予想されていた事も順当に回収されつつある。

シャンクス関連の話題
世界会議(レヴェリー)が行われる期間。マリージョアのパンゲア城、権力の間にシャンクスが現れる。『ある海賊について』五老星に意見を述べた。『政治に関わるべきではない』と言われていた。
ラフテルから帰ったロジャーにシャンクスは何かを質問してその後泣いていた。
ロジャーの処刑後にラフテルには行かないとバギーに話していた。
12年前に世界政府で護送していたゴムゴムの実(ヒトヒトの実モデルニカ)がシャンクスによって奪われた
出生について。ゴッドバレー事件にてロジャーが奪った宝箱の中にシャンクスが紛れていた。当時1歳。
ワノ国近海に姿を現す。ルフィ達とは会わず。弱りきったワノ国と新世代をハイエナの様に仕留めようとする海軍大将アラマキを覇王色の覇気で牽制した。
エルバフへ滞在していた。互いに死んだと思っていた旧友と再会。運悪く(良く?)出会したキッド海賊団を一蹴。ドリー・ブロギーと共に殲滅した。時系列的には巨兵海賊団の面々がエッグヘッドへルフィ達を迎えに行く前。
ドラゴンのセリフの中で神の騎士団のシルエットが描かれる。シャンクス似のシルエットが酷似
ゴッドバレー(過去編)に若かりしガーリング聖が登場。シャンクスに酷似していた。
ベガパンクのメッセージを聞いて酒に呑まれるシャンクスの様子が描かれる。
1121話『時代のうねり』ラストシーンで顔役達の中にシャンクスが描かれる。この時シャンクス似のシルエットとガーリング聖も描かれた。
赤髪海賊団の海賊旗を燃やしたバルトロメオを制裁。メンツを保つ。
エルバフに現れた五芒星よりシャンクス似のキャラが登場。双子の兄シャムロックだと発覚
ゴッドバレー事件で拾われて以降に一度聖地マリージョアを訪れていた(戻った)
14年前にエルバフを訪れてギャバンに会っている
ゴッドバレー事件ではドラゴンに救われていた。

黒幕として疑われたり、ミスリードの様な描写も多かったが兄であるシャムロックの登場でだいぶ落ち着いた。
ヒーロー路線で順当にルフィ達を助けるというのが大方の予想だろう。確かに天竜人の血を引いており立場も曖昧だが確かにシャンクスは世界政府と敵対する立場にある。

聖地帰還と失踪

既に判明していた事項ではあるがシャンクスは一度聖地へ帰還していた。以下は現代エルバフに侵入したシャムロックと磔にされていたロキとの会話

弟について語るシャムロック

その海賊は生き別れた私の双子の弟だ‥
一度は聖地に戻ったのだがこのウス汚れた
“下界”が好きらしい‥

ロジャー海賊団解散後かつ赤髪海賊団結成後の出来事の様だ。24歳時点で確かにシャンクスは自身の血筋というものを理解している。

15年前時点(24歳)で神の従刃に所属しており、昇格したハラルド王とも対面している。
例え神の従刃だろうと世界貴族の血を引く自分とは別物。ハラルドを完全に見下し蔑んでいる様な物言いだ。

シャンクス 神の従刃

シャンクス

知らねよ
デケェだけの
ただの下民が
馴れ馴れしくするな

おれは元からフィガーランドの血を引いてたんだ
騎士にはおれが先になる

ファンからしたら耳を疑う様な言葉。シャンクスが天竜人らしいセリフを吐いている。
しかしながらこれは演技。実際にシャンクスはハラルドに話したい事があったが聖地では話す事が出来ずに後にエルバフを訪れている。

また兄のシャムロックとの共演でも神の騎士団への意欲と人間として過ごした半生を悔いる物言いがあった。そして原作では初めて『シャンクス聖』と明記された。

神の従刃 シャンクス

シャンクス

行こうシャムロック
もっと教えてくれ
聖地の事
事件の犯人も捕えて手柄を立てたい
手掛かりは!?

お前にはわからねェよ
24年もの人生を棒に振った悔しさは
どうりで周りと違う気がしてた…
全てが嫌いだった

フィッシャー・タイガーの奴隷解放事件においていち早く手柄を挙げようとしている辺りは入隊したばかりのシャンクスなら自然にも見えるが‥

実際にこの事件を助長したのが何を隠そうシャンクスだ。タイガーに武器庫の場所と鍵が開いてる事を告げた。更には手鎖も斬り落とした。つまりこのやり取りもシャンクスが必死に天竜人を演じているに過ぎない。

24年間、人間として海賊としてロジャー海賊団で過ごしてきた日々を全否定する様な嘆きは嘘だとしても少し悲しい。しかしこうまでしてシャンクスは聖地マリージョア、世界政府の秘密を探ろうとしていたのだろう。
ロジャーから自身の生い立ちを聞いて、自分にしか出来ない事を成そうとしていたのではないか?

もともとは宝箱に紛れていたところをロジャー海賊団に拾われた形。アクシデントが無ければ兄のシャムロックの様に神の騎士団として活躍していた世界線もあったかもしれない。

神の騎士団昇格へ向けて意欲的な態度を演じていたシャンクスだがここから時間もかからずに神の騎士団昇格(深海契約)が内定した。これより先はイムと結ぶ直接契約。しかしながらシャンクスは現れる事はなく行方不明となってしまった。

正体や目的が政府側にバレたわけでは無さそうだ。

・イムとの契約(神の騎士団以上)は後戻り出来なくなる?
・この時点で聖地潜入の目的を達成した?

タイミング的には騎士団入りを拒んだ形。とはいえ目立つ働きをしなければ神の従刃のままでもっと聖地を調べる事も出来た。果たして真の目的は‥

答えは深海契約を結ぶ事によって科せられる縛りにあるのかもしれない。

不死身になるだけではなくイムの命令に支配され抵抗出来なくなってしまう。ハラルドも騎士団入りした事でイムに操られエルバフそのものを奪われそうになる‥

ゴッドバレー事件〜2年前付近のシャンクス

活動開始時期がハッキリとしていないがシャンクスは19年前頃〜15年前頃に聖地へ戻った。そこから14年前に聖地マリージョアを出て世界政府との関わりを絶っていた。以降は再び人間に戻り海賊として人生を歩む。

近年のシャンクス ピックアップ
22年前 ヤソップを勧誘。シロップ村を訪れる。
19年前 海賊を襲撃し奪った宝箱にウタが入っていた。この頃は赤髪海賊団として活動していた。ヤソップも同年に正式加入。
15年前 フィッシャー・タイガーの奴隷解放事件においてシャンクスらしき影が犯人を助けるシーンが描かれる
15年前 聖地マリージョアにてハラルド王と対面、ハラルドはシャンクス(シャムロック)に見覚えがある様子
14年前 シャンクスが神の騎士団へ昇格、深海契約を結ぶ予定だったがシャンクスは現れず
14年前 ハラルド王が殺害された日、シャンクスはエルバフでギャバンと会っていた
13年前 当時CP9としてフーズフーがゴムゴムの実を護送していたがシャンクスが襲撃し奪った
12年前 フーシャ村にてゴムゴムの実はルフィの口へ
??? ルフィを守る為に左腕を犠牲に。世界政府の紋様が刻まれた側の腕だった
6年前 四皇に数えられる
6年前 海で暴れていたロキを捕まえてエルバフへ送還
4年前 新世界の冬島でエースと対面

目的を達成出来たのだろうか?
シャンクスは下界に再び戻り赤髪海賊団を結成。四皇海賊団として世界政府に近い位置まで登って来た。

エルバフとシャンクス

14年前にエルバフを訪れたシャンクスと既にエルバフに移住してリプリーと生活していたギャバンとのやり取り

お互いリラックスムードではあるがかなり興味深い情報が詰まっている。

ギャバン

お前と湯船につかるなんて
久しぶりだ‥
3、4年ぶりか?

ロジャー海賊団時代はNo.3格と見習いという圧倒的な立場の差があった。しかしながらこの時点ではある程度同格の様な口調である。

シャンクス

んなバカな‥
船長が死んでもう10年だぞ

ギャバン

そんなに経つか
特にお前にゃ長い年月だったろう‥

シャンクスにとっては長く感じる年月というのも引っかかる。天竜人というのは巨人族と人間族の様な歳の取り方に違いがあるのか?

シャンクス

人生は一変した
本当はバギーと気楽な海賊をやるつもりだったから‥

このエルバフでもまだまだ知りたい事があるんだ‥

ロジャー処刑後のローグタウンでの一幕は既に描かれているが、シャンクスはバギーと海賊をやりたかった様だ。
しかしながら突如の『ラフテルへは行かねぇ』がきっかけでバギーとは仲違いに近い関係に。もともとシャンクスの才能に嫉妬していたバギーはシャンクスこそロジャーの次代の王だと信じていた様だ。

ギャバン

お前は運命の子だな
今日は小難しい事は考えるなシャンクス

ハラルドを知ってんのか?
エルバフじゃ神の様に崇められている王だ

リトルガーデンを覚えてるか?
ドリーとブロギーに会った島だ

シャンクス

ああ
マリージョアで会って‥
少し仲良くしてた

聖地じゃ話せねぇ事もあって
この国に帰ってるんなら
会って話したい
手遅れになる前に

ルフィ達がワノ国を出航した後の時系列では赤髪海賊団はエルバフへと立ち寄っていた。ドリー、ブロギーとも友好関係を築いており、その後エピソードが本格的にスタートしてからも6年前にロキを捕まえるなどエルバフとの関与が明らかになったが思った以上にズブズブの様だ。

ワンピース1169話 シャンクス泣いていた理由と『ラフテル』を目指す気がない理由

14年前のエルバフでギャバンに漏らしたシャンクスの胸中。
『本当はバギーと気楽な海賊をやるつもりだった』
あるきっかけで一変してしまった。

24年前のロジャー処刑の日確かにシャンクスはバギーを誘っている。部下になるのはまっぴらだとこれを突っぱねたバギー。共にロジャー海賊団見習いとして切磋琢磨した2人は一旦ここで別れとなる。

実際にはバギーはシャンクスを全面的に認めており、有望なシャンクスに嫉妬さえしていた。ライバル意識はあれどロジャー亡き後の次世代の王はシャンクスだと信じていた。

しかしながらここでシャンクスに異変。
いつか自分の船で行くと語っていた最果ての地『ラフテル』を気が変わったという理由で目指す気はないと言い出したのだ。
でも海賊は続けたい‥そこでバギーを悟ったが失望したバギーは乗らなかった。

気が変わったの真意はラフテル帰りのロジャーから聞いた『何か』が起因している。全てが変わるほどの情報‥

シャンクス 泣いていた

ここからエルバフ編でシャンクスのルーツが明らかになりこの何かが『天竜人の血筋』である可能性が極めて高くなった。38年前のゴッドバレー事件において兄のシャムロックと共に島にいたシャンクス。
先住民の母が当時海兵のドラゴンへと託したことで双子の赤ん坊を連れ出し巡り巡ってロジャー海賊団の元へと辿り着いた。
最後の最後ではシャンクスが宝箱の財宝に興味を示して中に入り、そのまま眠ってしまった事で誰も気付かなかった。

どこまでロジャー達が知っているかは判らないが世界貴族の子である事は後に知ったのかもしれない。そのまま海賊となる人生を歩んだ。

見習いはあったがロジャー海賊団の旅路で『世界政府』の闇の部分も知り得ただろう。世界政府=悪という図式に考えが至ったところで自身もその血を引いていると知って落胆した様だ。

そしてシャンクスは驚く事に一度聖地マリージョアへ帰還する。挨拶などではなく移り住み『神の従刃』として世界政府の部隊に所属していた。
この時24歳の時で15年前だ。すでに赤髪海賊団を結成しておりロジャー処刑から10年近く経っていた。

これが『ラフテルを目指さない』理由。
実の父であるガーリング聖、兄のシャムロック聖と再会したシャンクス。14年前には既に聖地から逃げ出し失踪している。この短期間でシャンクスは聖地で何かを探っていた。

ワンピース1169話 悪神ニカ

太陽の神ニカ、解放の戦士ニカ。ワノ国で突如沸いた様に出てきたキーワード。初登場は本誌で言うと2021年なのでまだ4年ほどしか経っていない。

奴隷達を救う神でもあり、世界政府が恐れる存在でもあった。長い間覚醒者がいなかった能力ヒトヒトの実モデル ニカも遂にルフィが覚醒。以降は惜しみなくその白い姿を披露してきた。手配書の写真にも採用され神秘的なニカのビジュアルは世界中へと発信された。

ひっそりと語り継がれ、知る人ぞ知る伝説だったはずが徐々に広まりつつある。

そんな中でも特にニカを信仰するのがエルバフの巨人族達だ。誰もがニカを知る島はエルバフを除いて他無いだろう。

エルバフ前時点フーズフーやクラップの語っていたニカはサウロ談に近いだろうか。

エルバフで語られたニカ
ニカの伝説は実は世界中にひっそりとあって共通しとる事はこんなリズムで大笑いして登場する事ドンドットット、ドンドットット(サウロ)
誰もが持つ夢でござる太陽の神となり世界を支配する事は(ロード)
バカ言え太陽神は支配者じゃねぇ
そうだ解放の神だ
いや破壊の神だ
違う笑いの神だ
エルバフに生まれたらみんなニカに憧れるっていうのはホントでしゅ(ゴールドバーグ)
ロキも‥死んだハラルドもある意味ニカになろうともがいた結果かもしれん(ヤルル)

面白いのはそれぞれが崇めるニカの形が違うところだ。ストレートに救世主と捉える者もいれば少し曲がってる者も。

ニカという伝説自体に求心力があり何処か宗教的な側面もある。皆が一様に憧れを抱き都合の良い解釈をしている。ロードやロキはそれを悪く捉えた結果が出ているだろうか?ともあれエルバフの為という意味では一貫しているだろう。

ニカこそ世界を救う救世主として読者も疑わなかったがどうも雲行きが怪しくなってきている。壁画や神典を紐解くと必ずしもそうとは言い切れない。
ニカは過去に世界を壊した、もしくはこれから壊す破戒神なのかもしれない。

もちろんルフィが世界を意図的に滅ぼそうとする事は無いとは思うがその突発的な行動は時に危うさも付き纏う。ニカという強力な力を手に入れたからこそ少しでもズレてしまえば破滅へと導きかねない。
今回の件もそれが顕著に出ていた。ストーリーのルートとしては正解なのかもしれないがエルバフで誰もが恐れるロキの解放を侵してしまった。シャンクスの情報を得るという目的の為に軽率だったと言える。

エルバフの子供達が感じた『世界を壊すニカ』にもなり得てしまう。

アンジェ『ロキは大きなトンカチを持っていて世界を壊すのよ』
子供『違うよ世界を壊すのはニカなんだぞ』

ワンピース1169話 聖地マリージョアが火の海

イム

聖地は今‥火の海だ
確実に戦力を要するのだ

マリージョア 火の海

イムが軍子の体を借りてエルバフに現れたには要因がある。軍子が我に返り記憶を取り戻しかけた事に加えて聖地マリージョアへの対応が急を要する事だ。
少し前に神の騎士団リーダー格であるシャムロックからエルバフへ出戻りしたばかりだがそれでも戦力は足りないらしい。

本来ならば戦力として計算出来る人員は割と多いはずである。天竜人をトップとした世界の縮図ではなんとしても守らなければいけない存在。こういった不足の事態も当然想定しているはずだ。それでも人員不足となっているからには想定を大きく上回ったのだろう。

五老星
神の騎士団
CP0
海軍

エッグヘッドを舞台にその怪物染みた能力を披露した五老星。サターン聖が失脚となり新体制ではあるがここが出動すれば大抵の事件は収束出来るはず。

神の騎士団は人員こそ全容が判らないが最低でもエルバフ参戦メンバー以外に5人はいるのではないか?五芒星による移動術を駆使すれば任務先からも瞬時に戻れる。ここにシャムロックを足せばかなりの戦力として数えられる。

天竜人直属の諜報部員であるCP0(イージスゼロ)は評価もガタ落ちで人員的にも厳しい。先のエッグヘッドではステューシーの裏切りに加えてルッチとカクが重症となった。更に前のワノ国の舞台でも戦力は削がれた。今となってはネームバリューも弱くこの先の見せ場も怪しい。天竜人達からの信頼も失っているだろう。

海軍は動員数を期待出来る。天竜人案件には海軍大将も動くので最前戦で敵と構える役目だろう。とはいえ最近は事件続き。荒れた世界会議に加えてエッグヘッドでは黄猿もメンタルをやられた。くまの襲撃時にはマリージョアに居合わせたサカズキも戻ってしまっただろう。

全体的なここ最近の世界情勢を見ると特にワノ国での四皇世代交代劇から慌ただしくなっている。世界政府としても対応に追われて組織は疲弊している。逆に敵勢力からすれば聖地を襲うなら今がベストなのではないか。

また聖地マリージョアを舞台とする戦いには居住区に住む天竜人達の護衛義務がつきまとう。元々ワガママで常に安全な所に住んでる天竜人達はある意味普通の人間よりも弱い。世界会議でもその一端が見えたが護衛や逃したりするのはかなりの難易度だ。

加えて海軍大将が革命軍の軍隊長とぶつかった時の様に聖地そのものへの危害も考慮する必要がある。強力な能力を持ってしても暴れて聖地を壊してしまってはいけない。アラマキ、イッショウですら苦戦していた。

革命の炎

火の海という表現。聖地マリージョアに火が放たれて相当な範囲に被害を及ぼしていると思われる。
当然、真っ先に思い浮かぶのは『革命軍』の存在だ。

世界政府を直接倒そうとする危険組織というのが元々の触れ込み。
世界各地で暗躍し着々と準備を進めて来た。どこか機を伺っていたドラゴンだが遂にその動きが慌ただしくなってきた。

世界会議(レヴェリー)
奴隷となった同志バーソロミュー・くまを奪還する為にNo.2のサボ、軍隊長達が聖地マリージョアへ潜入。海軍大将との激突を経て見事にくまを取り返した。天竜人の居住区である"神々の地"にて世界貴族のシンボル『天駆ける竜の蹄"を破壊し宣戦布告した。パンゲア城ではサボがコブラ王暗殺に遭遇。五老星、イムの姿を見た。
8カ国革命
反乱の予兆がある12カ国に対して援助を行い王族を討った革命。内8カ国で成功したがルルシア王国は消滅した。
兵糧作戦
8カ国革命と組み合わせた聖地マリージョアへの兵糧攻撃。8カ国が天上金含む物資の上納を経ち、各地に散らばる革命軍も政府の運搬船を襲った。

本来であれば聖地マリージョアへ乗り込むだけでも困難だが革命軍は少数精鋭部隊で潜入して見せた。更には物資を断つ事で間接的に聖地を混乱に陥れた。
兵糧作戦の効果はてきめん。普段より裕福な暮らしが当たり前となっている天竜人は少し程度の我慢でも地獄の苦しみだろう。食べたい物を食べれないだけで不満は爆発してその怒りの矛先は海軍にまで向いている。

天竜人は確実に衰弱している。これを守ろうとすれば相当の人員が割かれるだろう。

火を放つとなれば残虐な行為に思える。読者的には比較的ヒーローの立ち位置にある革命軍ではあるが世界会議の舞台で既に予兆はあった。

天竜人 竜の蹄 革命軍

革命軍からすれば聖地をどれだけ破壊出来るかも任務の成功に関わってくる。より混乱が広がる様に派手に破壊されているのではないか?
消火は勿論だが革命軍という戦力を抑える為には世界政府としてもそのほとんどを集結させなければいけない。イムが焦るのも納得だ。

聖地マリージョアへの襲撃

800年以上世界の中枢として赤い土の大陸(レッドライン)の上に聳え立って来た神の地『聖地マリージョア』
断崖のレッドラインを越えての上陸は難しく正規ルート以外では侵入すらも難しい。海面から見れば雲で上が見えないほど圧巻の高さ。
しかしながら陥落こそ無かったがこの聖地でも事件は勃発している。

聖地マリージョアに激震が走った事件
200年前 伝説の鉄の巨人『エメト』による襲撃
15年前 フィッシャー・タイガーによる奴隷解放
現代 世界会議で革命軍による襲撃
現代 バーソロミュー・くまによる襲撃

面白いのはいずれの襲撃においても世界政府は捕えられず逃している。

まずは200年前
伝説の鉄の巨人エメトによる襲撃

伝説の鉄の巨人

この時エメトはどこからともなく現れてマリージョアで暴れた。結局は動力不足で未遂に終わりその後はスクラップとしてエッグヘッドで眠っていた。

次に15年前

フィッシャー・タイガー マリージョア

魚人フィッシャー・タイガーは当時奴隷としてマリージョアで飼われていたが脱走。自身が逃げるだけではなく再度聖地に戻り同じく捕えられている奴隷を種族の分け隔てなく解放した。一部からは英雄と讃えられ、解放の戦士ニカにも似たムーブだ。赤い土の大陸を素手でよじ登って侵入した。

続いて現代の世界会議の舞台

革命軍の軍隊長達、サボが潜入し暴れ回った。組織としての襲撃は現状この事件のみである。計画的な犯行であり食糧庫の破壊、シンボルの破壊など後に繋がる様な打撃を与えている。

そして時系列的につい最近の出来事。

くま マリージョア
エッグヘッド事件にも関与したバーソロミュー・くまによる襲撃。タイガーと同じ様に素手でレッドラインをよじ登り聖地で暴れ回った。サカズキと交戦した後に能力でエッグヘッドへと向かった。おそらくはカマバッカ王国からエッグヘッドの飛行で赤い土の大陸にぶつかってしまう為に一度よじ登ったのではと思われる。

ワンピース1169話 世界貴族は不死身集団

サウロ

見た事がある
あいつは神の騎士団
奴ら不死身だで勝てん
子供達の為に隠れてチャンスを待て

不死身はどうしても不老不死と混在されてしまう。
生物としての寿命や老化による壁を超えるのが不老不死。ワンピースで言えばやはりオペオペの実の最上技である『不老手術』が浮かぶだろう。

対して不死身は物理的なダメージによって死ぬ事が無いというイメージ。頭(首)の数だけ命があるかの様なオロチ(八岐大蛇)の悪魔の実の能力はさて置き。
世界貴族の見せる復活シーンは別物に思える。

攻撃を受けて原型が崩れてしまっても瞬く間に回帰する。作品序盤は特に自然系(ロギア)の能力者の特徴として描かれており無敵にも思えた。しかしながら覇気の要素が加わった事で流動的な実体を攻撃で捉える事もなんら珍しくはなくなった。
基本的に武装色の覇気を習得すれば絶対的なスピード差が無い限り触れないという事は無い。
きちんとダメージを与える事が出来る。

どちらといえば回復に特徴があるマルコ(不死鳥)の能力に近いだろうか?マルコの能力はしっかりと限界値があるが、世界貴族はかなりの攻撃を貰ってもノーダメージの様に回復していた。

サターン聖、ナス寿郎、軍子

五老星 不死身

特に印象的だった3人を切り抜いてみた。
もし悪魔の実起因であれば五老星は動物系という事になる。ニカの様に特別な実があるので不死身というのもあり得るかもしれない。
しかしながら軍子は明らかに超人系だ。覚醒段階にあったとしてもここまでの復活は難しいのではないか。

世界貴族の能力

エッグヘッドで横並びに登場した五老星。少なからず序列はあるのかもしれないが5人各々『妖怪』に因んだモデル名となっている。分類上は同系統の能力だと推測される。

人型、獣型、人獣型と3形態に変化する点においては動物系悪魔の実の能力と同じ。
モデル名しか明記していない点や不自然な程のタフネスに関しては考察の余地がある。
全員がは覇王色の覇気を操ると思われるのでエッグヘッドで見せた技の数々も線引きが必要。

五老星と妖怪の姿
ジェイガルシア・サターン聖 牛鬼(ぎゅうき)
トップマン・ウォーキュリー聖 封豨(ほうき)
イーザンバロン・V・ナス寿郎聖 馬骨(ばこつ)
マーカス・マーズ聖 以津真天(いつまで)
シェパード・十・ピーター聖 サンドワーム
フィガーランド・ガーリング聖 不明

続いてエルバフに降り立った『神の騎士団』
先行して団長シャムロックと軍子が参戦
五老星ほどではないがこちらも奇怪な能力

神の騎士団
シャムロック ケルベロス
軍子 アロアロの実
ソマーズ イバイバの実
キリンガム リュウリュウの実 麒麟

そして黒幕『イム』
創造主の内の1人、ネロナ・イム聖が不老手術にて生きながらえているというのが大方の予想だ。
世界会議でのパンゲア城の一幕を見るとイム様自身も何やら能力を使っている様に見える。

イム様 矢印
車椅子に座るコブラ王に迫る矢印は軍子のものと良く似ている。軍子がこの場に居合わせたという見方も出来るがイム様の力ともとれなくはない。

更にエッグヘッド編の終盤。ベガパンクによるメッセージ発信を止める事ができずに世間に禁忌を流布してしまった五老星達。その中でも先行してエッグヘッドへと乗り込んだサターン聖の責任は重く、イム様は新たにガーリング聖を科学防衛武神としてサターン聖を制裁した。

イム様 サターン聖

干からびていくサターン聖の様子はまるでクロコダイルに水分を吸われたかの様だった。

本体はマリージョアへ

サターン聖については正規ルート。海路でエッグヘッド島へと入港した。しかし他の五老星達は五芒星(アビス)にて呼び寄せられる形でエッグヘッドの戦地へと召喚された。

エルバフ編でも同じ様に島内のアウルスト城へシャムロックと軍子が降り立ち、続いてキリンガムとソマーズが召喚された。

基本的に一定距離であれば世界貴族は五芒星(アビス)を使って何処へでも召喚、移動出来るのではないか?詳しい条件こそまだ判明していないがニキュニキュの実並に使い勝手が良い。

そして注目はエッグヘッド編の終盤の一幕。
伝説の鉄の巨人エメトが封印されたジョイボーイの覇気を一気に解放して五老星達を吹き飛ばした。
これにて5人ともリングアウト。強制的に五老星は聖地マリージョアへと強制的に送還された。
まるでエッグヘッドにいた5人は実体では無かったみたいだ。

不死身の世界貴族達を倒すのにも覇気(覇王色)がヒントとなりそうだ。

-3.ワンピース『ONE PIECE』