ワンピースにおける盃
盃と聞けば任侠映画、極道の世界に存在する風習で今の御時世あまり良い印象は持たれないワード。
ワンピースではこれを良い意味でマイルドに盛り込んでいる。
友の盃 | 1135話 |
兄弟盃 | 585話 |
子分盃 | 800話 |
親子盃 | - |
数種類の盃がありいずれもルフィが絡んでいる。エピソードのタイトルとして使われている点も注目だ。親子盃に関してはワードとしては登場していない。親への忠誠を誓う儀式ではあるが白ひげ海賊団の関係性は少し近いだろうか?
子分盃
→子分を持ちたくないルフィに反して強引に契りを交わしたのが子分盃。ルフィも最終的にはしぶしぶこれを認める形に。ハイルディン、バルトロメオ、サイ、イデオ、レオ、ハイルディン、オオロンブスらが傘下に加わった。各々に組織を持っているので一躍大船団となった。ルフィの為となれば子分は総出で力を貸し、子分のピンチとなればルフィが駆けつける。堅苦しいのが嫌いなルフィの性格もあり今のところ集合する前触れは無いが大事件に関わると予告されている。傘下のうちハイルディンはエルバフにて早くも再会を果たした。
兄弟盃
→ルフィ、エース、サボの3人で交わした盃。弟ルフィ、兄エース、サボの関係でエースとサボの間柄は対等だと思われる。それぞれ血は繋がっていないものの盃を交わす事で義兄弟となった。血より固く結ばれた絆と言える。頂上戦争では弟が兄を助ける図式となったが救う事は出来ず。エースは死んだがルフィとサボは最終章に絡んでおりどこかで助け合う展開も予想される。
→一方で同じ兄弟でも『兄弟分』という関係性もある。任侠映画などではこちらが一般的だろうか。先のエッグヘッド事件後のやり取りで関係性が明らかになったのが海軍大将ボルサリーノと海軍元帥のサカズキの兄弟関係。今や組織の中ではサカズキが上となったが2年前時点までは海軍大将として並んでいた。その頃を思わせる様なやり取りでサカズキもボルサリーノを決して下には見ていない。その証拠に事情も知らずに叱咤してしまった事を悔いて詫びている。サカズキのこの様なシーンは珍しい。
友の盃
→こちらはまた新しい関係性。ドリー・ブロギーはルフィ達の事を友と称して対等な関係を築いてきた。
2人だけならず巨人族全体として見た時に麦わらの一味から助けられた事例が多い。
分け隔てなく巨人族全体が麦わらの一味を友と認める盃。同盟にも近い様な関係性だろう。
魚人島でもルフィ達が成した事は大きかったがエルバフでも開幕時点で島中がルフィ達を認めている。異種族間では考えられないレベルだ。
話は逸れるがシャンクスも同様に巨人達に受け入れられていたと感じる。
ブロギー
よく来た待ってたぞ
ドリー
こいつらこそ我々の誇りを理解し守ってくれたチビ人間達
オイモ・カーシー
ダマされたマヌケな俺達を解放してくれた
ハイルディン
存在の消えかけたおれの命を救ってくれた
麦わらの一味への感謝を口にする巨人族達。ルフィはもちろんだがこうやってみるとウソップによるところも大きい。
他にもサウロやスタンセン達の事を考慮すると一味は辿り着くべくしてエルバフに来たと感じられる。異種族ながらもこれだけ受け入れて貰えるのも珍しい。これまでのエピソードでは何かその島に蔓延る問題を解決した先に大団円が待っていたが今回は開幕早々に祝杯となった。
エッグヘッドの死地を乗り越えて宴を終えたばかりではあるが改めて巨人族の故郷エルバフで歓迎された。
我らエルバフはこの小さな友人達を歓迎する
小せぇが甘くみるな
麦わらのルフィは海じゃ四皇と呼ばれる大海賊
あの怪物カイドウとビッグマムが敗北したワノ国の大事件の主犯格
麦わらの一味に友の盃を掲げろ
乾杯
ちなみにこの宴は三日三晩続くらしい。巨人族の宴はやはり豪快だ。麦わらの一味の酒豪達も満足出来るのでは
ないか。