『ルフィの×印』はビビからのSOSメッセージ
今回はワンピース最新情報。エッグヘッド事件後に報道されたニュースとロビンが感じた違和感を照らし合わせながら読者の期待度も高い『ネフェルタリ・D・ビビ』との関連性についても触れていく。
23巻(コミックス)に描かれていた表紙
ビビのシャツに描かれていた×印もこうやって見るとエモい
ルフィの×印
ロビンが感じた違和感は読者もピンと来ただろうか。新聞の写真で楽しそうに笑いながら戦うギア5の左腕には見慣れない×印が。
これはワノ国で覚醒してからエルバフ入島後に繰り出したギア5までを振り返っても無かったマーク。
何らかの条件が重なって発生したとしても不自然。となるとやはり‥
エッグヘッド事件の報道を見た反応 |
ブルック |
コレいつの写真でしょうね? |
ジンベエ |
エッグヘッドのどこかじゃろう世経の手先はどこにでもおるし‥誰が撮っても写真は高う売れるからのう |
ロビン |
ねぇルフィって自由の姿になったら腕にこんなマークが出るの?不自然なのよね 手はブレてるのにマークはくっきり 見覚えがある気がして |
×印と言えばワンピースファンならば思い出すシーンはやはりアラバスタのエンディング一択。
元々は『マネマネの実』を駆使して麦わらの一味やビビに変身するMr.2 ボンクレー(ベンサム)への対策として惑わされない様に一同が付けた印である。
これが仲間の証ともなり、合言葉の様な役割も果たしていた。
『これから何が起こってもこれが仲間の印だ』
二重の仕掛けとなっており。腕に描かれた×印は包帯が巻かれて隠されていた。
Mr.2はこの包帯こそが本物を見破る為の印と捉えていたが、その実はこの包帯を取って×印を見せる事を約束事としていた。
これでウソップを真似たMr.2を看破したが、どちらかと言えば出航シーンでの印象が強い。
大っぴらに海賊と関われないアラバスタ国王女ビビ
『いつかまた会えたら仲間と呼んでくれますか』
国民達も見守る中で互いにアクションを起こす事が難しい状況で麦わらの一味は言葉を発する事なく左腕を高らかに掲げた。(この時の一味の並びはワンピースの問題等でよく採用されている)
対する王女ビビと側近のカルガモ、カルーも左腕を上げて応答。ワンピース作品初の長編エピソードに相応しいエンディングとなった。
この名案を出したのは意外にもゾロ。
ゾロ
いいか
あの野郎の変身は完璧だ
いつこの中の誰かになりすましてビビの命を狙ってくるかも知れない
仲間を少しでも怪しいと感じたら
この包帯を取って印を見せ合う
それができなきゃニセ者だ
個人的な強さもルフィに次ぐNo.2格、一味を守るという責任感も人気の秘訣。この頃から既に安定感はあった。
迷子の常習犯が一味が迷わない様にと工夫するというのも面白い。この案があったからこそ最高のエンディングへと繋がったと考えると流石。
『二段構えの印とは気が利いててお前らしくない。さてはお前がすでにオカマ野朗!?』
サンジがうまいこと突っ込んでいたが当時は読者もそう思ったはず。
また、×印と言えば3D2Yも連想される。
こちらはルフィの右腕に描かれた文字。3Dを×印で消しているのが特徴。
もともと3日後にシャボンディ諸島に集合する事を約束していた一味。
しかしながらくまや黄猿に阻まれ、ルフィ自身もマリンフォードで無力さを痛感した。各々が足りない部分を修行して補う意味合いも込めて『3日後ではなく2年後にシャボンディ諸島に集合』する事を船長のルフィが判断した。
直接の連絡手段が無かった事もあり、16点鐘(オックスベルを16回鳴らす)という奇怪な行動をとりそれを新聞に報道された(させた)
この時の報道でルフィの写真が世間に流布し、右腕のメッセージを一味各々が受け取った。(ゾロはあまりピンと来ていなかった‥)
新世界突入前の大事なブレイクとなった2年間。
各個で成長を遂げて今や四皇海賊団まで躍進した。
これら2つを掛け合わせると今回の件も何かのメッセージ性を含んだものだと考えられないか?
今回の場合、まずルフィは意図的に×を発信はしていない。ルフィから新聞を使って誰かにメッセージを送りたいわけではない。
フェイクニュースでお馴染みのモルガンズによってこの新聞記事が書かれているとなれば共にいるビビとワポルの存在が思い浮かぶ。
つまり、世間的に行方不明とされているアラバスタ王国王女のビビがルフィ達に向けてメッセージを送ったのではないだろうか?
自身が無事である事、モルガンズに匿われているという意味も孕んでるかもしれない。
記事の写真を見てここまで察知出来るのはおそらくは麦わらの一味メンバー。しかも現在巨人族の船から逸れてしまつまっている。ルフィ、ゾロ、ナミ、ウソップ、サンジ、チョッパーの6人だけだ。(カルーやアラバスタ王国にもこれを知る者はいるかもしれない)
無事である事も伝わるし、居場所や同行者の存在も伝わる。
新世界編の序盤。まだエッグヘッド島に上陸する前の段階でビビを助けに行こうとする一味をNo.2格のゾロが制する場面もあった。
あの時とは状況が違い、ビビ側からハッキリとSOSを発信している様にとれる今回。
果たして船長のルフィはどんな判断を下すのだろうか?
世界会議以降激変したビビの境遇 |
友人となったしらほし姫のピンチに奔走。CP0と揉めて捕獲される。 |
国王コブラが五老星、イム様と対談し最終的には暗殺される |
世界権威の闇をブラックドラム王国のワポル王が目撃 |
世界政府から逃げるワポル、途中でビビを連れて逃走(ビビの方から助けを求めた) |
世界経済新聞社社長のモルガンズに匿われる |
最終章の世界情勢で度々登場。モルガンズとも言い争う負けん気の強さ |
イム様からビビが欲しいとの勅令が下る |
ビビはコブラの死と真相を知らない |
ビビの先祖にあたるネフェルタリ・D・リリィの存在が判明。ビビやコブラもDの一族であると判明した。 |
ルフィ達は気付くのか?
ピンポイントでアラバスタ時点の仲間へと向けられたメッセージ。
政府や海軍などがこれを見て勘付く可能性は皆無である。
問題は麦わらの一味が気付くかどうかのポイント。ナミやサンジといった頭のキレるメンバーもいるし3D2Yを解いたのであれば大丈夫だろう。(怪しいのはルフィとゾロ‥)
後は気付くタイミングもポイントとなりそう。
おあつらえ向きにこのメッセージを知り得る6人は新聞報道を見る事が出来ない状況にある。
東の海イーストブルーの懐かしいメンバーを中心に進んだ冒頭のエルバフ編もこれを見越しての事だと推測される。
あえてここで分断してるのだとなれば恐らくはエルバフの冒険を中断してビビを助けに行くという図式は無い。
このメッセージをルフィやナミが読み解くのはエルバフ編の終了後になるのではないだろうか?
エルバフ後の航路としてビビを助けに向かいそのまま世界政府との抗争に発展するとなれば最終章もかなり煮詰まってきている。
見覚えがある?
補足
『見覚えがある気がして』
ルフィの左腕のマークを見て勘づいたロビン
アラバスタ時点でニコ・ロビンはクロコダイルとタッグを組みミス・オールサンデーとして暗躍していた。
しかしながら決戦の中で麦わらの一味と接触していた。最終的にはビビと麦わらの一味の感動の別れのシーンの後に潜んでいたメリー号から現れて仲間入りとなった。
恐らくはこの過程で6人のマークを見ていたのではないだろうか?
ビビとの再会待ったなし
『ビビが欲しい』イム様の勅令によって世界から追われているネフェルタリ・D・ビビ
父コブラは暗殺され故郷アラバスタへと戻る手筈もない。
そんな苦境で運命を共にする事になったのが悪ブラックドラム王国のワポルである。
不運にもワポルはコブラ暗殺の現場を目撃し同様に世界政府から狙われる立場となってしまった。
そして八方塞がりの2人を救うのが新聞王モルガンズ。ワポルからの交換条件の元で政府から匿っている。世経を楽しむモルガズにとってはこれほど面白いビッグニュースの種は無い。
モルガズ自身も政府に屈さぬ野心を持っていることもあり政府側からしても厄介このうえない。
さて1090話では『世界経済新聞社』にてルフィと五老星の電伝虫による通信を傍受するシーンが描かれた。なんて事ない一コマにも思えるが最終章に入ってから登場回数が多い事。ルフィが夢を語る重要話にも登場しており、今回も盗聴にてルフィの様子を知る事に成功。
コブラ王暗殺を知ったルフィ達は一度はビビを助けに行こうと決意。結局はゾロが冷静に止めた為に実現せずここにきて頻繁に登場してくることを考えると再会の日も近いか?
アラバスタ編以降は読者の中で願望に近い様な考察が飛び交ったが麦わらの一味との再会と正式な仲間入りも可能性が出て来た。今となってはワノ国のヤマトなんかよりよっぽど期待値が高いのではないだろうか?
エッグヘッド編と似た様な構図になってしまうがビビを狙う政府とそれを守る麦わらの一味はストーリー性や戦いの動機としても抜群
最終章を掻き回すモルガンズ・ビビ・ワポル
本来であればエピソード間の谷間には世界情勢が描かれて懸賞金の変動や他勢力の動向が見られるもの。しかしエッグヘッド編に限ってはメッセージの発信中に世界各地の様子が描かれており普段の世界情勢そのものでした。
東の海前半のガイモン、フォクシーなど本編では再登場が無かったキャラも久しぶりに登場。同窓会というよりは最終回さながらの走馬灯の様でした。
そんな中で露出の多かったのがモルガンズ、ビビ、ワポルの3人組。時にはフェイクニュースをおり混ぜて世間を騒がせる新聞社社長にとってはこれとないネタだったでしょう。
モルガンズ
さぁ世界を沸かすぞ野朗共
とんでもねぇ素材が集まって来たぜ
恐怖を与えろ
最悪の未来を描け
情報にすがらせろ
客共は次の世経を待つしかねぇんだ
メッセージ最中の登場はもちろんですが、ルフィ達が脱出した直後にも3人の様子が描かれました。
今回報じようとしていた事件は以下の3点。いずれも四皇絡みの案件です。
四皇黒ひげvsトラファルガー・ロー
四皇赤髪vsユースタス・キャプテンキッド
四皇麦わらのルフィ ベガパンク殺害
エッグヘッド最中に進展のあった30億の男達。内2人ローとキッドの敗北は世間的にはまだ広まっていない様です。懸賞金額を見れば妥当な結果とも言えますがワノ国で番狂わせを演じた新世代の敗北は若き海賊達に与える影響も大きいでしょう。
逆に政府や海軍としてはマークしなければならない大物が減ったので前向きでしょうか?
メッセージの後では少し霞んでしまうニュースでもあります。
一方でルフィの件に関しては誇張を含んだフェイクニュース。ルフィがベガパンクを誘拐した旨の報道に加えて殺害自体も押し付けてしまう様です。
これまで規格外な事件を起こしている麦わらのルフィですがこの報道でよりダーティーなイメージが根付いてしまいそう。
親しき者やこれまで関わってきた者であれば真偽を見抜けようものですがメッセージ発信と併せて世間は混乱してしまいそうです。
混乱している様子を楽しんでいるモルガンズですがどうせなら真実をストレートに報道した方が面白そうな気も‥
もはやビビとモルガンズが言い争うシーンもお馴染みとなってきました。
・世界会議の舞台でコブラ王と五老星、サボとの衝突シーンを覗いてしまったワポル
・同様に世界会議の舞台で危機迫るビビ、CP0によって拘束されていたがタイミングよく部屋を突き破ってきたワポルと共に脱出する事に
・エイギス王国の船へと潜入しマリージョアを脱出。ワポルが『一国の王が狙われる程のビッグニュース』と引き換えにモルガンズに救助要請
・新聞社本社の気球船でエイギス王国の船へと近づき2人はモルガンズに匿われる形に
・世界政府から終われる身の2人ですがモルガンズの後ろ盾で見事に逃げ切っています
ビビ
最低‥ベガパンクはちゃんと希望も語っていた
モルガンズ
おれの仕事に口を挟むな小娘
てめぇの身柄も晒しちまうぞ
ビビ
あら何かお気に障ったかしら
大ウソ拡声器の鳥さん
かしこい人達はあなたの嘘には踊らされないわ
モルガンズ
事実も面白ぇ
世界が海に沈むなんて
なぁお姫様
おれにそんな態度取ってて後で困らねぇか
ビビ 別に
世界が滅ぶなら自分だけ生き残ろうなんて思わないわ
本来であれば命の恩人であるモルガンズに対しては感謝してもしきれない態度となるはず。ワポルの様にモルガンズを怒らせない様にヘコヘコしている態度が自然。
しかし勝気な性格のビビ王女は例えモルガンズであっても全く物怖じしない。
利己的なモルガンズの物言いや新聞報道に対して怒りを示しています。
特に恩人であるルフィに関連するフェイクニュースともあれば当然でしょうか。
ビビ‥現アラバスタ王国王女、先祖であるネフェルタリ・リリィとイム様の遺恨が浮上し、Dの名を持つ事も判明した。イム様に『欲しい』と言われ世界中を敵に回す羽目に。現在は父コブラの死を知らない。
ワポル‥権力にへつらう悪政王。悪キャラの印象が強いブラックドラム王国国王。なんの因果か世界政府の闇に巻き込まれる羽目に。ビビとは彼女が幼少期からの因縁があります。
モルガンズ‥世界経済新聞社社長。世界政府、海軍、裏社会とのパイプも強く、その記事で世界情勢に大きな波紋を呼ぶ記者。弾圧されようが好きな様に報道するのがモットー。それが良い結果に繋がる事はあまり無さそう。
麦わらの一味の歴史を辿る
エルバフ編がスタートし、その導入部分が何かと話題になっている。偉大なる航路突入時の期待感が蘇る。当時アーロンを撃破して東の海のルーキーとして名を馳せた一味も今や誰もが知る四皇海賊団。現実の世界では実に25年もの時が流れた。
ここから5人増えて一味は10人に。傘下を含めるとかなりの大所帯。
東の海メンバー pic.twitter.com/lqpIsDIdWB
— 今週のワンピース最新情報 (@u186097) September 22, 2024
定番のパターンだと主人公ルフィが逸れてルフィ視点で展開が進む事も多かったがいきなりナミを起点に開始となった。
①1126話
ラストシーン。ナミが見知らぬ土地で1人で目を覚ます。ナミの出生がエルバフで触れられるのでは?と期待感が高まる。エルバフ編のnew衣装も素晴らしいハマり様。
②1127話
まずはウソップが合流。共に追いかけられてピンチに陥る。ラストシーンではルフィ、ゾロ、サンジが合流。この時点で5人『東の海イーストブルー』の結成メンバーであると話題に。とにかく荒れたエッグヘッド編後のアクセントとしてはエモい。
東の海メンバーだけのやり取りが見れるのもかなり新鮮。ファンにとってはたまらないシーンが惜しみなく披露される。なんだろうこの懐かしいノリ。初期メンバーの雰囲気は和む。
サニー号ごと逸れた5人。奇しくも偉大なる航路突入当初のメンバー |
ルフィ |
ゾロ |
ナミ |
ウソップ |
サンジ |
③1128話
チョッパーが合流。ビビの存在はさて置き『偉大なる航路グランドライン』で仲間になったメンバーも順を追っていくのかもしれない。因みに共に1990年代〜2000年代を盛り上げたHUNTER×HUNTERも1128話に掲載されている。やはりONE PIECEと並ぶと圧巻。
④1129話
遂にルフィ達はブロックの世界を脱出。強固な壁をぶち破りロードの追随を振り切った。ルフィ達は眠霧地帯で眠ってしまったところをロードのペットであるムギンによって連れ去られたらしい
⑤1130話
脱出した先の世界はエルバフであった。登場を期待されていたゲルズ、ゴールドバーグ、ロキらとも遭遇。そして世界情勢では新聞報道のルフィの腕に匂わせ振りな×印が‥これをビビからのメッセージだとするとこのメンバーで逸れたのも納得いく