くまとニキュニキュの実
1096話、エッグヘッド編に差し込まれた回想にて描かれたゴッドバレー事件。今回も少し違う角度でトレースされた。
くまとイワンコフが商品保管第一倉庫より『ニキュニキュの実』を奪取。くまが実を食べて能力者となる。
すぐさま同じ運命の奴隷達を能力で分散し飛ばした。
ありがとうとしきりに感謝されながらくまは実に500人もの奴隷を救った。
1人でも助かれば勝ちと語ったイワンコフだが快挙、大勝利となった。
ドラゴンの進展
今回のドラゴンサイドの進展は無し。シャンクスを抱えて必死に駆け回るコマと同じく赤子(ティーチ)を抱えて走るエリスとの対比が印象的だった。
混戦でも両者間を縫う様に駆けていく。
ロックスvsガーリング
神の騎士団最高戦力、最強の海賊
このゴッドバレーの地でも上位格の2人が激突
フィガーランド・ガーリング聖
ロックス(デービー)・D・ジーベック
ロックス家族を襲うのは悪魔化したガーリング聖とデービー一族の子孫達。ロックスは同族に追われながらゴッドバレーを逃げ惑う。
身内と言えど殺されるくらいなら‥結局ロックスはデービー一族を全滅させてしまった。ガーリング聖もロックスにかなりやられて血を吐きダウン。
よもや神の騎士団を1人で潰してしまうとは‥
不死身集団につきこれで終わりではない。ガーリング曰くロックスにやられた傷は再生に時間を要するらしい。時間を要するだけだから終盤また戦線復帰してエリス達を人質に取りそうな悪い予感‥
しかしながら一旦これで格付けは済んだのではないか?
イム降臨
エルバフで見た惨状がゴッドバレーでも起きていた。ただならぬ覇気が島を襲う。ロジャーやガープも感じ取った気配。この顔ぶれでも引けを取らないキャラ。
既にゴッドバレー入りしていたサターン聖に乗り移ったイムだった。(現代エルバフでは軍子が記憶を取り戻しかけたタイミングだったが今回はトリガーや導入部分がわかりにくい)
直前のエッグヘッド島においては自ら降りたつ事はせずに五老星達に全てを任した。失態とも言える様な結果に責任を問われたサターン聖はイムに蝕まれる様に消滅した。神の騎士団、五老星の生殺与奪を握り、コントロールさえもイムの意のままなのかもしれない。
既に牛鬼の姿となり悪魔達を従えている。
戦地ならば手下はいくらでもいる。次々に黒転支配で兵隊を生成
巨兵海賊団を率いる屈強な2人でも抗う事も出来ずに悪魔化してエルバフに反旗を翻した。まだルフィ達は会っていないがオセロの様に反転して戻す事は可能なのだろうか?
悪魔契約(アー・クワール)
黒転支配(ドミリバーシ)
一定の“寿命”と引き換えに不死の体と常ならざる腕力を与える
イムが描いた五芒星(アビス)が対象を包囲して悪魔化する
腕力は増して不死身となり人格も支配される
悪魔達は感染拡大する。オセロの様に悪魔に挟まれる立ち位置に居ると悪魔化してしまう。エルバフはこれにより悪魔がどんどん増えていき陽界が支配されてしまった。
エルバフで最初に描かれたイムと悪魔について。これまで様々ない悪魔の実の能力が公開されて来たがイムの能力に関しては受け入れ難い読者も一定いる様だ。ワノ国の時のニカ初披露の時もそうだったが飛躍しすぎた力についていくのが難しい。
注意
少し分かりにくい場面転換だったがイムがサターンに降りる前にデービー一族達が悪魔化していた様に見える。もしかするとイム以外にも使える力なのか?
イムvsロックス
56年前の世界会議で宣戦布告したロックス
後にも先にも海賊がパンゲア城の最深部へと辿り着いたのはロックスだけ。付き人の軍子もこの場に居合わせたがロックスはここでイムに攻撃する事は無かった。"何も出来ない"事も把握していた様だ。牽制にも似た挨拶を一方的に交わし何もせずにこの部屋を去った。
ここから18年あまり。間接的ではあるがゴッドバレーの地で再会を果たした。
イムと対峙するのはロックス他、ニューゲート、ウオウオの実を食べたカイドウ。面白い事にチームワークの欠如が明記されていたロックス海賊団に団結が見られた。この展開にもロックスと共に世界政府へと立ち向かうと決めたニューゲートとカイドウ。2人の漢(おとこ)と悪ガキといった印象。
古株のニューゲートは口に出さずともロックスへの想いは強いだろう。ニューゲートはずっとロックスの名前を使ってツケで飲んでいた借りをここで返すらしいが男気にしか見えない。
対してカイドウは少し意外な行動に見てとれた。ついさっきリンリンから横取りしたばかりの男が利を捨ててまでロックスと戦おうとした。と思ったが単に能力を見せびらかす為とウオウオの実を試したいらしい。なんともカイドウらしい。念願とあってとても嬉しそうなカイドウは悪魔の実の影響ですでにウォロロ口調だ。
↓イメージ
ロックス、ニューゲート、空飛ぶカイドウ(青龍)のラストシーンは圧巻だ。世界の黒幕の登場で地獄絵図と化したゴッドバレーでも3人の表情は期待が持てる。一方でロックス海賊団の新キャラ組は能力披露や際立った戦闘シーンもなかった。個性豊かなメンバーが多すぎるがもう少し情報があっても面白い。
やはり実力の底が見えないイムとロックスは特に気になる。現状ではまだ負け戦とは言えないがここからは世界政府サイドが押し込む展開になっていく。世界の王を目指すロックスにとってこれが超えるべき『世界』
本当にロックスでもイムには敵わなかったのか?18年前の遭遇時と比べて脂も乗っているし、協力的とは言えないが猛者達も仲間についている。ドリー・ブロギーを圧倒したイムの底も知れないが簡単にロックスがやられるはずはない。
ロジャー、ガープも世界の権威の本当の力をここで目の当たりにする事になる。ただならぬ気配に警戒を強める。2人を持ってしても目の前に広がる風景は現実からあまりにもかけ離れている。ここから2人は本当に手を組む事になるのだろうか?
47号(1162話)掲載、48号ではワンピース休載となる。
心配されたがこれはもともと決まっていた休載だろう。ひとまず近年のペースに復帰出来そう。
思いの外荒れているゴッドバレー事件だが、ハラルド含めてエルバフ過去編を2025年内に締めれるだろうか?
エルバフ過去回想編の導入
エルバフについてはエピソード突入前にも事前情報が討ち出されていた。巨人族、ドリー、ブロギーといったワードが先行していたが王家や国内情勢についての情報が少なく、いざルフィ達が辿り着くと意外な事実が判明していった。
エルバフは世界政府非加盟国、世界政府の侵略に遭っている |
独自の文化が根付いているが今は亡き光輝の王ハラルドの功績 |
14年前に王家を襲った悲劇の真相は巨人族達に伝わる情報と少し違う |
14年前に起きたハラルド殺害事件に居合わせたのはヤルルとロキ。この2人が真実を知る。
現代エルバフは陽界がほぼ世界政府に堕ちている。ルフィ達は下層の冥界におりここから反撃フェーズとなる。
このタイミングでロキがハイルディンに真実を話し始めた。
急を要する中で『3分で話せ』と煽るハイルディン。
14年前のロキの回想では
・ハラルドに呼ばれたヤルルとロキがアウルスト城の王家の間に向かうとそこには兵士達に刺されるハラルドがいた
・王家に伝わる伝説の悪魔の実が何者かに盗まれた
一話の中でテンポ良く進んだ。ここからは回想中に過去編へ転移。ハラルド王の半生が描かれる過去編がスタートした。
しかしながら思わぬ男の登場で思わぬ事態へ。
それが『ロックス』だ。いつの間にかハラルドから主人公はロックスへと移りゴッドバレー事件へと向かっていった
突然の休載
今年は丸々エルバフ編が描かれているが現代よりも過去編に注目が集まっている。読者の関心はやはり作品史上最大の事件『ゴッドバレー事件』だ。役者が島へ集まり戦局も煮詰まりいよいよ核心に迫ろうというところで期待感も高まっている。
そんな中で、突如休載の一報。落胆も大きいが正直尾田先生に何かあったのでは?と心配なところ。
昨年秋、11月にも急遽2週間の休載が挟まれた。
週刊少年ジャンプ51号(11月18日売)と52号(11月25日売)
公式発表でも作者の体調不良と明言されていた。
一昨年は下書きに近い様なラフな描写のまま間に合わされた事もあった。(くまの過去編)
少し先ではあるが映画関連も賑わっているだけに本誌以外でも圧迫されているのかもしれない。
↓更新
今回の休載は尾田先生の体調不良が原因
参考データ
年ごとの休載回数 | |
年 | 休載回 |
1997 | 0 |
1998 | 0 |
1999 | 0 |
2000 | 0 |
2001 | 1 |
2002 | 2 |
2003 | 3 |
2004 | 3 |
2005 | 3 |
2006 | 4 |
2007 | 4 |
2008 | 4 |
2009 | 7 |
2010 | 8 |
2011 | 6 |
2012 | 6 |
2013 | 8 |
2014 | 8 |
2015 | 8 |
2016 | 9 |
2017 | 9 |
2018 | 9 |
2019 | 10 |
2020 | 13 |
2021 | 11 |
2022 | 14 |
2023 | 16 |
2024 | 16 |
2025 | 10 |
計 | 192 |
ひとまず長期休載(まとまった休載)では無さそうで安心。結末は決まっていそうだが細かな構想の変化もあるのかもしれない。
1997年の連載開始より徐々に休載は増えている。長寿作なので仕方ないが2019年よりはコンスタントに二桁。2025年も10回に到達した。残り3ヶ月、月一休載ならば近年では少ない方か。
順調に行けば2025年内で1170話まで掲載のペース
休載とはいえ大きな支障は無さそう。
3日(金)にはのONE PIECEmagazine20が発売