ワンピース1166話 ゴッドバレーの英雄ドラゴン『シャンクスと先住民を救出』
ロジャー海賊団がゴッドバレーで入手した宝箱に紛れていた赤ん坊シャンクス。何故宝箱に紛れていたのか?元々世界貴族によって見張られていた赤ん坊だったがドラゴンがこのストーリーに大きく関わっていた。過去編で毎話少しずつ進んでいく運命の子のストーリー。
ゴッドバレー事件への関与が判明した『モンキー・D・ドラゴン』
38年前時点でドラゴンは17歳。まだ駆け出しの海兵で役職も無い。しかしながらこの重要任務に抜擢されるあたりは運命としか言いようがない。
ゴッドバレーでのドラゴンの働きはその後の世界情勢を大きく動かす事となる。

まずは大会に向けた先住民捕獲。ここでは世界貴族に狩られる運命の人間を麻酔弾で眠らせて集める役割だ。一兵卒のドラゴンはまだ任務の意味や目的を知らない。上長に異議を唱えるが叱咤されている。
たとえ非加盟国民、麻酔銃とは言え撃つのには躊躇しているドラゴン。後に危険思想を持った組織を立ち上げるとは思えないほど優しい。
そんな中でドラゴンは重症の女性と遭遇する。ゴッドバレーの先住民である彼女はガーリング聖との間に子を授かりシャムロックとシャンクス双子の母となった。しかし産後1年ほどでガーリング聖に裏切られて刺されてしまう。双子も聖地マリージョアへと奪われそうになり今にも意識を失いそうなところをドラゴンが見つけた。
私はもうダメだけど‥
あの子達は心温かい誰かに‥
育てて欲しい‥お願い‥
あいつに渡さないで‥
息も絶え絶え話す女性の訴えに耳を傾けて心を動かされたドラゴン。
見ず知らずのあんたの子供達をおれは助けたい
でなきゃおれはここに立っていられない
混沌とする島を駆け回る事になる。ゲームが開始された後の海軍の役目は島の包囲と護衛。本来ならば島内へ立ち入ってはいけないがドラゴンは隊からはずれて単独で動いた。
そこでドラゴンが目にしたのはあまりにも悲惨な状況であった。天竜人が先住民を虐殺。そこに正義は無く逃げ惑う兎を痛ぶる様に仕留めていった。
すぐには現状を受け入れられずに思わず吐き気をもよおしてしまう。
もし天竜人に楯突こうものならばドラゴン個人のみならず隊そのもので連帯責任。それだけ絶対的な存在だ。しかしながらこの理(ことわり)に疑問を覚え葛藤する。海軍が天竜人に手を出すなどあるまじき反逆行為。それでもドラゴンは天竜人を撃った。
きっかけを作ったのは脱兎。先住民に加えてゴッドバレーに連れられてきた奴隷達だ。特に問題ある奴隷が選出され、後にドラゴンと手を組むイワンコフ、くま、ジニーもここにいた。
この頃から行動力のあるイワンコフは奴隷達を鼓舞して窮地から脱出すべく呼びかけた。
しかし奴隷達の影には世界貴族のハンターの姿‥
特に高得点設定されているバッカニア族のくまは物陰から銃で狙われていた。希望を捨てない奴隷達を見てドラゴンは思わず天竜人に麻酔弾を撃ち込んで眠らせた。

まずはここで運命を変えた。奴隷達を救う為にあれほど躊躇していた麻酔銃を撃つ事が出来た。くまはもちろんだが無防備な奴隷達がここでライフルの餌食になっていたかもしれない。革命軍の始祖は実はゴッドバレーでバッティングしていた様だ。(同じ場面を別軸、別視点でトレースして真相が明らかになるというパターンもエッグヘッド編からお馴染みとなっている。)
話は逸れるがドラゴンはゴア王国でもサボを救った。作られるべきして作られた革命軍。ドラゴンの元に集ったメンバーにも運命を感じずにはいられない。
さらにドラゴンは戦地を駆け回る。遂には女性から託されていた双子を発見。両腕に抱えて連れ出した。ロジャーやロックス達の乱入によって天竜人達も大慌て、タイミング的にも恵まれていた。
ここで2つ目の運命を変える。天竜人(世界貴族)となるべく双子のはずだったがその一方の弟シャンクスはドラゴンが連れ出された事でロジャーに救われて海賊となる。(ここだけ切り取っても天竜人の子供を攫って運び出すというのもかなりの大罪ものだ)
ドラゴンが救った子供が息子ルフィの命を救い恩人となる。そして最終章において3人は肩を並べ高みに行き着いた。ストーリー的にもかなりアツい内容だ。
ちなみにハチノス襲撃事件が描かれた際には過去編でガープが授業の中で赤ん坊の尊さと大切さをコビーへ説いている。
ジジィと赤ん坊という年齢が両極端な2人の救助対象が猛獣だらけの島に取り残された際にどちらを選ぶかというもの。救助に向った自分のボートは2人乗りという想定。
心優しいコビーは自分が降りて2人にボートを譲るという答えを出したが、ガープの自論は違った。
老い先の短いジジィは捨ててよし
海兵ならば人の未来を救うのが任務。ジジィより未来のある駆け出しの海兵と赤ん坊が生きるべき。
講師としては少し怪しい内容ではあるが自分が窮地に陥っても若い者達を逃す為に犠牲になった。
図らずもドラゴンは同じ行動を見せていた。
双子を抱えて海軍の船を目指したドラゴン。
しかし背後に迫っていたのは神の騎士団マッフィー宮であった。
気付く間もなく放たれたレーザーはドラゴンの右肩を貫いた。
ドラゴンにとっては赤ん坊を救う事は贖罪
知らなかったとは言え非人道的なゲームに加担してしまった罪に苛まれている様だ。

とはいえ駆け出し海兵のドラゴンではゴッドバレーで明らかに力足らず。トドメを刺そうとマッフィー宮が剣を振り上げた時、運命がドラゴンを救った。
薙ぎ払う様に放たれたニューゲートの一撃は流れ弾の様にマッフィー宮を刻んだ。
このどさくさでドラゴンは窮地を脱する。兄シャムロックは奪われてしまったが、偶然気絶していたシャンクスは再びドラゴンの元へ戻ったのだ。

ここからドラゴンは再び奔走。我が子を抱きかかえて走るエリス、ティーチ親子との対比が描かれた。(1162話)この2人の赤ん坊は現代でも世界情勢に絡む重要人物となる。
味方の海兵達の近くまでやって来たドラゴン。赤子を預けて保護して貰おうとした矢先でまたもやトラブル発生。財宝を独り占めしようとしたキャプテン・ジョンによって発せられた強力な磁気(ジキジキの実)によって背中の武器が吸い寄せられてしまい島の中心へと再び飛ばされてしまった。
それでも必死に抱えた赤子。なんとか守り抜いた‥と思いきや感触だけ‥よく見ると木の端材を抱いていた。またもや赤子と逸れてしまったドラゴン。
一方でシャンクスはと言うと‥近くの宝箱に興味を示してヨチヨチと歩いて行った。これで宝箱にシャンクスが入っていた理由が判明した。誰かが隠したというパターンも予想されたが自ら入った様だ。

赤ん坊1人救えないと嘆くドラゴン(2年前にルフィが地面にうなだれているシーンと似ている)シャンクスの身を案じるが結局この後その行方を知る事は出来なかった。

さて、シャンクスはというと宝箱の中でぐっすりと眠っていた。zzzの吹き出ししか描かれていなかったが間違いないだろう。この宝箱を運び出している海賊はロジャー海賊団の船員である。

一旦ドラゴンとシャンクスのストーリーは終わり。
しかしながらドラゴンの活躍はまだ続く。味方の海軍の船に辿り着くや上官にライフルを突きつけて脅した。

ドラゴン
何に加担してるか知ってたのか
彼らを船に乗せろ
救出する
それに反対する奴は今おれが処刑してやる
その後の処罰もお構いなし。くまも多くの奴隷を解放したがドラゴンも多くの先住民や奴隷を助け出した。
ワンピース1166話 ゴッドバレーでロジャーとガープが手を組んだ真相
元々センゴクが語っていたゴッドバレーの概要では
ゴッドバレーにて天竜人とその奴隷達を守る為
そこに居合わせたガープとロジャーが手を組み
ロックス海賊団を打ち破った事件
とされていた。
触れ込みだけだとロックスという悪の進撃を止めた2人が持てはやされていたが実際には『世界貴族』の闇が浮き彫りになっただけだった。
非加盟国の先住民を兎に例えて狩る通称人間狩り。非人道的なゲームをガープは知らなかった。
そしてロックス海賊団、ガープ、ロジャーの3者とも突如ゴッドバレーに降臨したイムを敵だと見定めておりイムvs他勢力の図式が出来上がっていた。この時点でガープは海軍としては軍に反する行動をとっており天竜人を守るという意識は見受けられない。
ここで戦局を決定付ける事件が起きた。イムがロックスに仕掛けた黒転支配(ドミリバーシ)。これによりロックスは悪魔化。自我を失い不死身の悪魔へと変貌した。イムの命令のままに家族を襲い、終いには島にいる全員を標的に暴れ回った。
ロックスの矛先は同じ海賊団の船員達にも向かい特にニューゲートとの激突が被害甚大でゴッドバレー自体に大きな傷跡を残した。ここから島は崩壊に向かう。
ロジャーとガープはお互いの仲間達を脱出させる為に動く。大声でロックスを島の中心へおびき寄せた。
最終決戦
ロックス(悪魔)vsロジャー・ガープ
1対2の図式が出来上がった。あまりのロックスの変貌ぶりに戸惑う2人。ロックスは化け物になりながらも悲痛の涙を流していた。
この時代の最強と謳われた男の涙は読者の心を打つものだ。抗う事の出来ない未知の力にロックスの心も泣いていた。聞こえないはずの声を聞いたのはロジャー。万物の声を聞く能力はここでも発揮された。

止めるではなく殺してくれ。この時点でロックスはもはや人間に戻る事は不可能だと悟り諦めている。だからこそ自身を止める実力を持つ2人に託した。
当時の情勢において3者は敵対している。新世界の中でもトップクラスの実力を持ち世代をリードしていた。ロックスからすればロジャー、ガープには当然ライバル意識があっただろう。負けたくない気持ちも辛い。
仲間や家族を傷つけライバルに倒して貰うように頼むロックスの心境は想像を絶する。ここまで負けなして突き進んできたからこそ無念だろう。

そんなロックスに対して2人も憐れみや同情に近い様な反応を見せた。当然味方軍を守る為にはロックスを倒すのは必然だが、ロックスの誇りを傷つけぬ様に介錯するつもりに写っている。ロックスの涙に動じる事なく迎撃態勢をとった。
暴れ出したロックス(悪魔)相手に押され気味の2人。化け物となったロックスはパワーはもちろん耐久性が桁違い。ガープ、ロジャークラスでもなんとか持ち堪えるのがやっとというレベルであった。
ロジャー
おれだってシャッキーと宝を奪って
トンズラの予定だったってんだよ
一時手を組むって事でいいか
ガープ
不本意がいくつもあるが
コイツも放っとけねェしな
ルフィ達の冒険では当たり前となっているが本来ならば海軍と海賊の共同戦線はタブーだ。ガープの当初の目的はロジャーの拿捕が1番。次いでロックスの首といったところ。しかしながらロックスを相手にせざる得ない状況下に追い込まれ不本意ながら手を組んだ。
ロジャーの方は割と乗り気。
世界政府の闇の部分、人間狩りを知ったガープに対して海軍を辞めた後に仲間になる様に誘った。
2対1でも相当苦戦を強いられてはいたが最終的には誰も止められなかったであろう悪魔化したロックスの進撃をガープとロジャーが手を組んで打ち滅ぼした。
人間狩りやイムの存在を世間に暴露するわけにはいかず、ロックスを悪としてガープを正義とするのが都合が良い。モルガンズによって政府の都合の良い情報だけが流れ、次第にこの事件を知る者は減っていった。
ワンピース1166話 イム様と『エリス』
ロックスの妻でありティーチの母
『エリス』
1161話でその名前が判明した。元々ゴッドバレーの先住民であったかは判らないが息子ティーチの出生のタイミングでロックスがゴッドバレーへと送った。
人間狩りゲームに巻き込まれて現在はこの世にはいない。
しかし全く別の角度でエリスが見られた。
現代エルバフ編において軍子の身体を借りて降臨したイムが描いた五芒星(アビス)の紋様にそれらしきスペルがあった。

そもそも英語かもわからないし隠し文字にも見える。反転してみると分かりにくいがERISと描かれている様にも‥
五芒星(アビス)には死者が関係しているのか?
ワンピース1166話 神の騎士団攻略へ能力の解除
作品の醍醐味でもある『悪魔の実の能力』
海賊では致命的になるカナヅチも中盤以降はほとんどデメリットとして描かれていない
その波及効果は絶大であり覚醒する事でより強力になると思われる。
今回麦わらの一味やエルバフの巨人族達が苦しめられているのは神の騎士団3人の能力である。
・軍子(アロアロの実)
対象のをコントロールする、包帯を通じて拘束する
・キリンガム(リュウリュウの実麒麟)
対象を眠らせる、夢を具現化して取り出す
・ソマーズ(イバイバの実)
荊を操る、ステルス化も可能
これらを巧みに組み合わせて子供達を人質にゲームを仕掛けた。ゲームに居合わている麦わらの一味も苦戦。
ナミ、ウソップ、ブルック、ジンベエが軍子のアロアロの実で拘束されており、ロビンも荊に巻きつかれている。
ロビン『タメだわ、ナイフでも切れない』
ジンベエ『これもあの女能力者を叩かねば解けんのか』
ロビンが4人を助けようとしたがソマーズが現れて全員が一網打尽となった。
包帯といえば刃物で切れそうなものだがナイフでも難しいとなると正攻法では難しそう。おそらくは荊も道具で切れるものではないだろう。手っ取り早いのはジンベエの言う通り『能力者を叩く事』だ。
気絶
わかりやすいのはドレスローザ編。ドンキホーテファミリーの一員であるシュガーのホビホビの実が猛威を奮った。屈強な海賊達が一様に能力の毒牙にかかりおもちゃに。意識あれど身体はついてこない。多くの被害者を救ったのがウソップだった。シュガーを気絶させ能力を受けていた被害者が一気に解放された。
ちなみにドレスローザ編のボス『ドフラミンゴ』がイトイトの実で作り出した鳥カゴも能力者を倒す事で解除された。
半永久的に効果を及ぼす技は能力者本人を倒すことが一つの打開策だ。
一方で扱いが難しいのが倒しても解除されない能力(技)だ。
スリラーバークでのモリアのカゲカゲの能力。強敵モリアを倒しても自動的に持ち主の元へ影が戻る事は無かった。
モリアの口から命令するという条件が必須で結局エピソード内でその様なシーンは描かれずにうやむやとなった。他にも塩が有効だったがこれで影が戻るかはわからない。
またホールケーキアイランド編 ブリュレのミロワールドもその一つ。
ブリュレが気絶したシーンが描かれていてもミロワールド、鏡の世界は持続したままであった。
そして最たる例はハンコックのメロメロの実だろう。対象を魅惑して石化させる単純な技ではあるが持続性という点では最強クラス。モリアと同じ様に能力者本人の意思でしか石化は解除されず、例えハンコックが死んだとしても解除される事は無い。更にはハンコックの死後に誰かがメロメロの実を食べた場合、次代の能力者であってもハンコックが石化した対象は解除出来ない。
この持続性を逆手にとってティーチに追い詰められた状況でも必死に争ったハンコック。だった。
いずれも超人系(パラミシア)であるが能力の持続性については論議が絶えない。単純に能力者の実力や練度というわけでも無さそうだ。しかしながら気絶して解除される能力、されない能力は区別されている。
今回はジンベエの口から『能力者を叩く』というヒントが飛び出している事からも単純にソマーズ、軍子を倒す事で能力解除となりそうだ。
有効圏外
ソマーズ
つまりおれを下へ落とせば
カキ共が能力圏外になると踏んだわけか
かしこい女め
事前にサウロから神の騎士団が不死身だと聞かされていたロビンは真正面から立ち向かっても勝てないと踏んでソマーズを落とす作戦に出た。
高低差のあるエルバフの地形を利用した面白い作戦だったがソマーズは荊で命綱を張り、簡単に自身を吊り上げてみせた。
失敗こそしたが能力が波及しない圏外まで出てしまうというのは有効なのだろうか?
例えば最初の能力発動時は対象が見えてなくてはならない。ビッグマムを例にとればソルソルの実の能力で魂(ソウル)を対象物へ注入する。
問題は能力が発動してから。ビッグマムは本拠地ホールケーキアイランドを離れワノ国へと出向いたがそれでも能力が解除されたとは考え難い。一度発動してしまえば術者が離れていようが能力が持続する代表的な例だろう。
他にもイワンコフのホルホルの実なんかが挙げられる。手術を受けた対象者はイワンコフが離れていようがそのままだろう。
ソマーズのイバイバの実も半ばオートで発動する様な利便性がある。そもそも見えない事に加えて触れれば荊を実感出来る。一度発動したからには子供達にまとわりついて追従していくのではないだろうか。
過剰な覇気
出来るキャラは限られているがウィナー島での決戦でローが語っていた様に。覇気で能力を破る事も可能だ。
現在までにローは覇王色の覇気の習得について触れられていない。つまりは練度さえ高めれば覇王色でなくとも武装色で能力破りが出来る。
破れるハズだ‥
過剰な覇気に”能力”は通じねェ
もちろん破る側だけでなく能力を使用している側の実力にも依存するだろう。ある程度実力や経験の差があってこそなせるはず。
麦わらの一味だけで言えばルフィ、ゾロ、サンジ。エルバフ全体で見ればギャバンなども候補だろうか。
ワンピース1166話 ロジャー『エースの名がつく必殺技』火之迦具土慧士
海賊王ロジャーの必殺技といえば『神避(かむさり)』
唯一にして代名詞の様な技だった。フィギュア化もされておりファンからの人気も高い。最後まで生身のまま(悪魔の実を食べず)覇気と剣技だけで頂点を獲ったロジャーの攻撃は威力も屈指であろう。

ここからエルバフの過去編全体ではロックスのみならずロジャーの活躍、戦闘シーンも際立っている。
こちらはガープ率いる海軍との海戦。ゴッドバレー事件前。九蛇海賊団とロジャー海賊団の交戦中にガープが拿捕にやって来た。シャクヤク、グロリオーサもハチノスへと渡る前である。
そしてゴッドバレー事件の終盤でも渾身の覇気を込めた必殺技が放たれた。
ロックスの無念の涙を見て感極まるロジャー。それでも良きライバルを解釈する為にトドメを刺した。悪魔相手に単発ではジリ貧の展開‥残り体力を使い切りありったけの覇気を込めた一撃となった。
予備動作としてグルグルと剣を回して勢いをつける。

火之迦具土慧士(ひのかぐつちのえいす)

少し当て字感はあるが(えいす)→エースと考えると面白い。ご存知の通りロックスの帯刀している剣は名を『エース』と言う。まさか技名にまでエースが入るとは。
この時は38年前時点。エースもまだ生まれていないし、ロジャーはシャッキーを夢中で追いかけていた。ルージュとも出会う前の事だろう。
ロジャーは既にこの世にいないが、その意思を継ぐかの様にシャンクスが技を模倣する例がある。
読者の度肝を抜いたエルバフ近海での『神避かむさり』はキッドとキラーを一撃で仕留めた。
驚く事にシャンクスはロジャーから教わるわけでもなく側で見ていただけで覚えたらしい。
火之迦具土慧士、荒御魂もシャンクスの才気によって現代に蘇るかもしれない。
